好きなタイプと合うタイプは違うものだ。最近、とみに思う。
私はマメなオトコが好きではなかった。どうも、男らしくない気がして・・。 でも、よくよく考えたら、私こそ女らしくないんだった。全てにおいて大雑把でめんどくさがりな私には、案外マメ男の方が合うのかもしれないと気づいたのは、マチャハル氏とつき合うようになってからの事である。
そんな『マメ男』ことマチャハル氏、最近は花を愛でる心が芽生えてきたようで・・。 先月初めに母親から鉢植の花を貰った。 薄紫色の小さな花をつけたその植物の名前をハッキリとは覚えていないんだけど、確か『ジューンブライド』というような響きのものだったと記憶している。 6月に結婚式を挙げる私達にピッタリだと思い買ってきたと母は言っていた。
可愛らしい花をつけたそれを、私は大切に育てた。花が咲いている間だけは(笑) 花の命は短い。可愛らしく咲いていた花もしだいに萎れてゆき、ついには枯れ果ててしまった。 一方、葉の方はまだ元気でピンピンしていた。このまま大切に育てていれば来年の今頃にはまた花が咲くかもしれない・・分かってはいたんだけど、何となく花への愛情が薄れてきたのも事実。それからというものの、思い出した時のみ水をあげるくらいになってしまっていた。そんなある日のこと。
「見て見て♪」 例のブツを手にして嬉しそうにしているマチャハル氏。 鉢植を見ると、花こそ枯れてはいるものの新芽が出てきているではないか。 「ぴろみがほったらかしにしてからというものの、俺がちゃんと水やりとかしてたんだよ」得意気にマチャハル氏が言う。 「すごいじゃん!」これには私もビックリだ。 「だけど、私だってたまには水やりしてたよ。何で芽が出たんだろ?」 「気づかなかったの?俺、太陽が出る頃になったら鉢植を窓辺に移動させたりしてたんだよ!
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