るなふの日記

2007年01月28日(日) くにとりものがたり

昨日のイベントは無事こなしてまいりました。
少しタイミングに失敗して自分評価70点な映写仕事のあと事務所に戻って携帯のメールをみたら、友達ふたりから二通。
朧の千秋楽を見た友達から、
「今日は楽だったので染パパとか坂本岳大さんアンド奥田さんが新橋演舞場に」
とか、
あたっくNO.1をみたともだちから熱いコメントが!!

どっちもうれしかったです。
でも返信はまたあした。
携帯メールは……打ちにくくて今、疲れてて無理す。(オイ)

で、メールで少し気分を盛り返して、そのあとあたしは仕事で進化する展示をめざしたキャプションをカッターでばしばし切りながら、
そのふたつの芝居について考えてた。

たったひとりで口先の嘘で、国を盗もうという話と、
若者達がみんなで命をはって他の国を盗もうとした話。

逆に、果たしてライは命をはって国を盗もうとしたのか?
逆にテラたちは口先だけの外交で口を盗むことを考えたか?

戦争とクーデター、それによる国盗り物語の中、
結局屈してゆくしかない人達が亡くなって、その国に最後に残ったものはなんだったのか?
それともひとのしたことなんて何の役にも立たなかったのか、
そのことが気になる。

ライのなくなったあと、世界はどうたてなおしてゆくのかは見当がつかない。
また朧の森に棲む三人のマジョたちが人を引き込んで戦乱を巻き起こすのかもしれない。
でも少なくとも第二次世界大戦の果てには、
憲法9条という、気高い憲法ができた。
それはなによりも勝利なのかもね。
理想論で青臭いこと言って申し訳ないけど、あたしはこれは日本の宝にひとつだと思います。
このまま、ずっと戦いのない世界でいたらいいな。
それが世界にも蔓延するといいなと思う。
あまいですかねえ、あたし。



全然関係ないけど、昨日の映画の話。
センターで上映したのは溝口健二監督『歌麿をめぐる5人の女』です。
こっれがもう!
時代劇で、
喜多川歌麿を狂言回しに5人の女のいきざまを書いているのですが、
まず中心人物のおきたがありえないキャラクターでした!!
歌麿に絵を描いてもらったことで人気が出た水茶屋の女で、
『あたしにふりむかないなんてしんじらんない』
位に、自分を中心に世界は回っているタイプで、
こっちがまさに信じらんないよ!なひとでした。(大笑)
好きすき〜な若旦那にせまったものの、若旦那は花魁と駆け落ちしてしまって、でもおいかけていって、拒絶されたら殺傷沙汰をおこす始末。(オーーー!汗)
さらにサブストーリ-として、歌麿に弟子入りする元幕府お抱え絵師がナイススバディ腰元と駆け落ちする話もあり、元婚約者雪絵さんが泣き崩れるという。
追い討ちをかけて、歌麿が幕府に反逆罪で手鎖30日とかになったり…。
これが1時間半でおわるんだからまさにジェットコースターみたいな早い、ぱしぱしした展開で決まりきった勧善懲悪ちゃんばらものテレビか著名人をモデルな時代劇とか人情長屋ものに慣れているあたしにはありえないほどファンキーな展開な映画でした。
残念なのは着物とか美術とか絵の時代考証が素晴らしく、
重みのある布をふんだんにつかった着物が目くるめくようにでているのだけどすべてモノクロであるということです。
おきた役の田中絹代さんの下の方に結んだ帯の大きさとか、長じゅばんの襟の妙に大きい感じとか、目をひくし、いろっぽくてきれいで、カラーでみたかったよ!と地団駄ふんでしまった。
あんまり面白いので皆さん機会があったらぜひみてくださいませ。
つうかそもそもあんなに簡単に若旦那、花魁と駆け落ちってできるものなのか……?門を抜けるだけでも大変なんじゃない?とか疑問だった。
あんなに抜けている系の旦那なのにっ!!!(失礼)


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