るなふの日記

2006年11月18日(土) 素人考え

昨日血糖値が下がって会社を早退してしまいました。
年寄りだから無理はダメだな〜と思いつつ、ふと気がつくと、ぼーじょれーの解禁日でした。
毎年、この時期、体の具合が悪いことをようやく思い出しました。
二年ほど前は病院に通ってたし、
何年も前は会社からの帰り道に血糖値がさがって、広尾の明治屋で試飲していたボージョレーで少し生き返った気がします。
なんだ、急に寒くなる季節に体と服がついていけなかっただけだったのか!
これもちょびっと情けない。
一応木の実と肉と甘いロールケーキを買って、がむしゃらに体に詰め込もうと思います!!
……もちろん、サプリの鉄も買った。前に病院の薬よりも即効で効いた記憶があるので。


さて数日前、朝日新聞の夕刊に演劇人たちの作ったひとの死後50年から70年に著作権がのびる法律に対して考えてみようというグループの話が載ってました。
別役さんとか永井愛さんとか鴻上さんとかが、
「戯曲は上演されてこそ、生きてゆけるもの。それをつぶすようなことは…」
みたいな話でした。
あと、
「子供には『お父さんはがんばった』って著作権をひけらかしたいけど、孫の代までそんなことを考えていない」
とあって笑った。
そもそもその法律が50年から70年になるというのはとあるネズミくんが商品として生きながらえるタメのものらしく(察していただきたい)て、アメリカで可決したらしいんですが。
うーん、どうかな。
確かに作者の権利は大切だよね。
オリジナルを作り上げて、世間に認知させるパワーとか才能とか努力とかに関しては著作権は必要だと思う。
そして、死後50年位は子孫の記憶がまだ作者に関してあたらしいところでもあるから利益になるためにも、不利益にならないためにも、与えてあげるべきなのかもしれません。
自分のお父さんの作品がどういう風に上演されたかって、子供とかだったら気になるし、変なアレンジだったら嫌でしょう。
でも2世代も変わると、親類の血もばらけるし、かなり客観的に『有名人だったじいちゃん/ばあちゃん』をみるひとも多いんじゃないかなと思うのはあたしに有名人の親類がいないせいだろうか……。
あたしは50年もたってもその小説か芝居かが流行や世間の流れの中でまだ世の中で生きれているという事実こそが素晴らしいと思うし、そこまですると個人のものというよりもある程度それを育てて愛してきた『世の中』のものでないかとちょっと思う。
読者であり、芝居のリスナーとしてのわがままな意見かもしれないってわかっているけど、物語なんてもっと緩く考えていいんじゃないのかな。
素人考えでいえば著作権法の保護にはふたつの側面がある気がする。
すなわち、著作権の保護による上演権の金額的利益と意にそぐわないアレンジによる上演の禁止。
でも、シェークスピアさんだって、歌舞伎の戯作者さんたちだって、色んなもののパロをまわしまわししながら今世紀まで残る面白い芝居を書いたし、どこかの中学演劇部とかあたりがその物語を知って『この劇上演したい!』と思っても著作権法できんじられて上演を出来なかったら、文化に対する芽吹きをつみとることになるようなー。
うーん。
ネズミくんのキャラクターの権利はそれによって今も全世界的に会社がなりたち、実働しているので別問題として考えることにして、文化という目に見えないものに関しては違う見方を取り入れるべきじゃないかと思う。

実家にあるのでうろ覚えで申し訳ないのですが、10数年前、鴻上さんはご自分の本の中で彼は、
「演劇は風に記された物語のよう」
と言っています。
共にその場にいたことの出来た観客だけの感動でしかないと今も鴻上さんは思っているのかもしれません。だからこそそんな儚いものを、戯曲として紙に記し伝えたものを大事に思い、上演という形で新しい風を作ってくれる人々の群れをも大事にしたいんじゃないかと想像してしまいました。

法律と感性の文化のまじわるのはむずかしいけど、まじわることも考えるいい機会だと思うので戯曲を書く方々、そして劇団を運営する方々には未来の芝居を考えながらがんばって欲しいと思う。
あたしは70年先どころか50年先にも生きてないけど。


と思えば、日本映画監督協会ではこんな感じです。
『映画監督って何だ』
映画監督には50年どころか、まったく自分の映画の著作権がありませんそうです。
これを知った時、せっかくなので著作権法を何回も読んでみたんだけど、どうも映画をつくるには巨大な資本があるからみたいなんだけど、それいったら小説だって、キャラクターだって、芝居だって、資本が必要じゃないの?
と思ったりして、なんだかやっぱり理解ができなかった。(るなふは頭が悪いー、涙)
法律ってどういう基準なんだろうって、あらためて思っただけー。


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