WHITESTONE
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年が明けてもう2月になろうかというところでやっとデビュー。 今は亡き後藤を背にして新馬戦勝ち。 そこから一気に3連勝してクラシック最初の1冠皐月賞に挑むも3着。 そして2冠目のダービーでは直線で沈み14着。
秋、主役のドゥラメンテがいなくなり混戦の菊花賞を制し今の強さの片鱗を見せたものの、その後の有馬記念では北村宏から横山典に乗り替わって3着。
キタサンブラックはまだくすぶっていた・・・
2013年キズナの背に跨りダービーを制しケガの後乗り馬に恵まれず苦しんでいた武豊の前に再び道が開けてきた。 しかし、40代後半に差し掛かり体力的な衰えや外国人ジョッキーの台頭など様々な面で全盛期のような成績はもう残せない。
武豊もまたくすぶっていた・・・ 実際はどうかわからないが僕の目にはそう見えた・・・
2016年春、そのキタサンブラックと武豊が融合する。 母方の短距離血統からは考えられないようなスタミナを持つキタサンブラックと機械のような正確なラップを刻む武豊。
競りかけた馬は最後までもたない、しかしスローペースにして最後の瞬発力勝負には持ち込ませない。
まさに絶妙なペース配分。
ついにキタサンブラックの能力に点火。
北島三郎もまたくすぶっていた・・・
紅白引退を宣言、キタサンブラックが春の天皇賞を勝った。何十年と馬主生活を送るもなかなか大物に巡り合うことなくここまできた北島三郎。 ついに大きな宝物を手に入れた・・・そんな矢先に病気、ケガ・・・もうだめかもしれない、そんな失意の中彼を励ましてくれたのはキタサンブラックの活躍であった。秋にはジャパンカップ優勝、明けて春は大阪杯、春の天皇賞とG1を連勝。 この活躍が御大北島三郎を奮い立たせた。
2017.12.24 キタサンブラック最後のレース。 有馬記念。 G1を3つ続ける消耗度を不安視する声もあったが仕上げは完璧。 そしてレース運びはいつものキタサンブラック&武豊。 誰も仕掛けないのではない、誰も仕掛けられないのだ。 最後の直線、一人旅。
後ろでごちゃつく他馬を尻目に軽やかに走る走る走る。
単なるギャンブルではない、競馬の魅力というものが本当に凝縮されたレース。 関わった人たちの顔が走馬灯のように思い浮かぶ、そんなレースだった。
なかなかないよね、こういう馬、こういうレースって。
乱文失礼。
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