私の音楽日記

2009年11月06日(金) 映画『This is it』  マイケル・ジャクソン



マイケルが亡くなった時は(いきなり死亡なんて、一体どういうこと?)と信じられなかった。マイケルの家族や追悼コンサートを見てもピンと来なかった。
私はこの映画を見てやっとマイケルは優しい全てを愛する心を浄化させて亡くなったのだろうと思った。
最後のコンサートのリハーサルを中心に作られたこの映画はリハーサルとは思えないほどに歌い踊るマイケルがいる。
オリジナルを超える完全に完成されたステージを作ろうとするマイケル。
何度も「ファンは日常を忘れることを望んでいる。僕達が知らない世界に連れていってあげることがこのコンサートの役目だ。がんばろう。」と何度もスタッフに声をかけ、そして励ましていた。
ギタリストにデュエットするボーカリストに「ここは君が輝くところだ。がんばって高い音で思いきり歌って。僕が一緒にいるから。」とそれは優しく励ましていた。
照明や音響にも「ここで暗転!ここでジャケットを燃やして余韻を残す!」と注文をつけるが「僕は怒っているのではない。これは愛だから。」と言う。
「beat it」のダンスも完璧に踊り歌い、あれだけ歌っているのに「声を温めたいからあまり歌わない。」と言っていた。あれだけ歌っているのに歌ってないの?とそののどの強靭さに驚いた。
ダンスもムーン・ウォークではなかったけど、それに近い踊りを踊りまくっていた。
「スリラー」では3Dを酷使して、ゾンビみたいな幽霊を会場に飛ばしたりしようとしたらしく、ものすごく手の込んだメークの役者さん達がお化け屋敷に案内するような感じだった。そしてもちろんマイケルは歌い踊っている。
「earth song」ではアマゾンの自然が伐採されていくことに我慢ならないマイケルが「今、地球は熱を出している。今、救わなければいけない。最後のチャンスだ。今から4年の間に地球を救おう。」と言ってこれまたジャングルに入っていくかのような3D映像を酷使している。
マイケルは全人類を自然を全身全力で愛しているんだと確信させられた。
そして、ダンサーやスタッフにも驚かされた。
彼ら全員がいつも最高のテンションを保つために週2回理学療法を受けているといっていた。
どんな理学療法を受けているのかはわからなかったけど、マイケルと一心同体になり、最高のテンションでファンを最高の場所へ連れていくためだけに彼らは全員で命を張っていたのだ。

私は映画なのに思わず拍手をしたり、マイケルが巨大なくもの中から現われるシーンでは(私はくもが大の苦手でこわくてしかたなかから)いすの上でこわくて逃げたくなりうねうねしてしまった。
(ああ、恥ずかし)と思ったけど、思わず何度も拍手して、最後には号泣してしまった。


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mitsuko [HOMEPAGE]