「猫が行方不明」をDVDで。
パリの街並みを本当に歩いているかのように 思わせる映画。 猫を探してくれるおばあ様たちが個性的で面白い。 親身なんだけど、毒舌で、憎めない。 カフェが少なくなるように、骨董品である老婆達も 一緒に廃れていくようで少し哀しくなる。 古き良きパリもなくなっていくのであろうか。 ミッテラン大統領の隠し子は公然の秘め事で インテリ層の仲間意識もあり、マスコミもプライベートは ベールに包むというモラルを維持していた。 自由の国フランスもサルコジから、どんどんプライベートの 生活に踏み込んでくる。 お互いに無関心を装いながら理解しあう関係が大人なのに、 残念だ。
モラルは正しい。誰も否定できない。
そんな事を考えていると、素晴らしい言葉を見つけた。
「わたしはモラルには興味がない。 興味があるのは美と感情だ。 しかし、もっとも大事なのは愛だと思う。 愛を失ったら、生活は指の間からこぼれ落ちてしまう。
クシシュトフ・キェシロフスキ
すごく共感できる言葉だ。
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