りえるの日記

2007年11月15日(木) モラル

「猫が行方不明」をDVDで。

パリの街並みを本当に歩いているかのように
思わせる映画。
猫を探してくれるおばあ様たちが個性的で面白い。
親身なんだけど、毒舌で、憎めない。
カフェが少なくなるように、骨董品である老婆達も
一緒に廃れていくようで少し哀しくなる。
古き良きパリもなくなっていくのであろうか。
ミッテラン大統領の隠し子は公然の秘め事で
インテリ層の仲間意識もあり、マスコミもプライベートは
ベールに包むというモラルを維持していた。
自由の国フランスもサルコジから、どんどんプライベートの
生活に踏み込んでくる。
お互いに無関心を装いながら理解しあう関係が大人なのに、
残念だ。

モラルは正しい。誰も否定できない。

そんな事を考えていると、素晴らしい言葉を見つけた。

「わたしはモラルには興味がない。
興味があるのは美と感情だ。
しかし、もっとも大事なのは愛だと思う。
愛を失ったら、生活は指の間からこぼれ落ちてしまう。

           クシシュトフ・キェシロフスキ

すごく共感できる言葉だ。


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