Rocking, Reading, Screaming Bunny
Rocking, Reading, Screaming Bunny
Far more shocking than anything I ever knew. How about you?


全日記のindex  前の日記へ次の日記へ  

*名前のイニシャル2文字=♂、1文字=♀。
*(vo)=ボーカル、(g)=ギター、(b)=ベース、(drs)=ドラム、(key)=キーボード。
*この日記は嘘は書きませんが、書けないことは山ほどあります。
*文中の英文和訳=全てScreaming Bunny訳。(日記タイトルは日記内容に合わせて訳しています)

*皆さま、ワタクシはScreaming Bunnyを廃業します。
 9年続いたサイトの母体は消しました。この日記はサーバーと永久契約しているので残しますが、読むに足らない内容はいくらか削除しました。


この日記のアクセス数
*1日の最高=2,411件('08,10,20)
*1時間の最高=383件('08,10,20)


2009年05月14日(木)  Hey I will stand my ground and I wont back down

東京駅での授業帰りに、新宿ロックバーCへ。
いつも通りマスターが色々と私の好きなのをかけてくれるが。なんとR.E.M.のCDを数枚並べて「どれがいい?」と訊く。おお。かつてこの店にはR.E.M.は一枚もなくて、「Bunny様の為に仕入れました」と2枚組ベスト盤を入れてくれたのが2006年だった筈。(そのCDについていた、アルバムジャケットデザインのシールをもらったので、'Automatic For The People'のを携帯に貼ったのだ) いつの間にこんなに枚数が増えて。
'The Sidewinder Sleeps Tonite'をかけてもらう。サビは私の携帯の着メロ。歌詞は、「彼女を起こしたい時は電話して」だ。うっとり。

しかし。実はこの日一番ぐっと来たのが、なんとトム・ペティの'I Wont Back Down'で。
正直、自分がこの曲を聴いてすぐにわかることが意外。もっともこの声だけは、間違えようもない。
すごく素直に「トム・ペティいいよね」とマスターに言ったら、「かなり悪そうやなあ」と嬉しそうにこたえる。
トム・ペティの歌はメロディが殆ど動かない。だから今までは、声がいい、感性がいい、でも曲が物足りないと思っていたんだけど。しかしこの曲のようにちょっとメロディが上下すると、途端にぐっと良くなる。そしてこうやって一音ずつを粘っこく引っ張るだけで、ぞくぞくする。
ボブ・ディランニール・ヤング、トム・ペティ。普通に考えたら「歌が下手」と言われてしまいそうなシンガー達。彼らを、ヘタだけどおそろしくいい声だと思ってきたけれど。最近は、こういうシンガー達の「上手さ」がわかってきた。要するに「いい声」と思わせること自体が、すでに上手さなのだ。
「いい声」というのは、楽器のように声質が一定していることだ。しっかりと確定した声音があること。声量が少ない、ピッチがあやうい、音域が狭い、でも、いい声だ。それは、「心を込めて歌えば伝わる」とか「気合で納得させる」とかいう甘っちょろいものじゃない。どういう声を出すかを自分で決め、そこにしっかり立って、筋を通す。いい声を響かせるということ自体が、実は一番の創意工夫であり技術なんだ。
わかってみれば、ものすごく当り前のことだ。
いやあ。感動的。

終電で、西荻ロックバーBへ。ポール・マッカートニーのユニットの曲がかかっていたが、聴き流しているとポールだと気づかないくらい歌い方も雰囲気も違う。マスターが焼いたCD-Rをくれた。'Fireman'というユニットで、去年出た新譜だとか。
しっかり筋を通したいい声でありながら、しかし変幻自在。天才はこれだからなあ。

さてと。明日はバンドのリハがあるから、今日は早く帰るよ。
ということで5時半帰宅。(前回リハ前日に飲んだ時より、4時間も早いわっ)

Hey I will stand my ground and I wont back down (自分の声を出して、後には引かない)  *I Wont Back Down / Tom Petty (1989) の歌詞。



前の日記へ次の日記へ