Rocking,
Reading, Screaming Bunny
Far more shocking than anything I ever knew. How about you?
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*名前のイニシャル2文字=♂、1文字=♀。
*(vo)=ボーカル、(g)=ギター、(b)=ベース、(drs)=ドラム、(key)=キーボード。
*この日記は嘘は書きませんが、書けないことは山ほどあります。
*文中の英文和訳=全てScreaming Bunny訳。(日記タイトルは日記内容に合わせて訳しています)
*皆さま、ワタクシはScreaming Bunnyを廃業します。
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2005年03月16日(水) |
そして私の胸も熱くなったのでした。 |
私は音楽情報が何もないので、R.E.M.を知ったのも遅かった。1995年。 好きなロックのアルバムは山ほどあるが、初めて聴いて殴られたような衝撃を受けたのは今までに3枚だけ。レッチリの"By The Way"、暗黒大陸じゃがたらの「南蛮渡来」、そしてR.E.M.の"Monster"だ。 R.E.M.は'95年に、私が彼らを知ったと同時に来日した。実に数日違いで、私はきっちり見逃した。 その後、音楽雑誌なんて年に1冊も買わない私が珍しく買ったRocking Onの、巻頭グラビアに載っていたR.E.M.来日のレビュー。その見出しのコピーを見た時の悔しさは忘れない。 ――――「そして皆の胸は熱くなったのでした」
そしてあれから10年。ようやく観られるR.E.M.、武道館ライヴ――――。
なのに遅刻。おい。マジで? おかしいだろう、ちょっと。 19時開演なのに。18時半に、一緒に行くまるちゃん(♂)から来た携帯メール「今どこ?」――私の返信が「お・・・荻窪」 東西線で九段下へ。駅に着いたら走る。18時57分! とにかく走る。そこへまるちゃんからメール。「前座があるから急がなくていいよー」・・・あっ。 歩く。着いたらバリバリ前座中。日本若手バンドのどうでもいい音。ゆっくり飲物など買い、終わってから中へ。
二階南東一番前。隣は通路という夢のような席。取ってくれてありがとう、まるちゃん。Nariさんも子供のようにワクワクしている気配。しかし聞けば高所恐怖症だって。二階の手摺は異常に低いから、これは怖いだろう。なんてお喋りしてたら――――
照明が落ちた。間をおかずにR.E.M.登場。R.E.M.だR.E.M.だやだどうしよう。ホンモノが。あんなあっさりと現れて。マイケル・スタイプだ。マイケル。 ピーター・バックのギターが一音鳴る。ディストーション。嘘。この音。ドラムのカウント。 "I Took Your Name"―――Monster の9曲目。 思わず低い手摺いっぱいに乗り出す。実は私だって高所恐怖症。それを完全に忘れ去る。興奮をどうしたらいいかわからず、両手が手摺をかいて、虚空に伸びる。
シンプルなステージだ。ライトもどぎつくないので、二階からだと見えづらいくらいだが。それがいい。 ピーター・バックが――全くただの太ったオジサンだが――軽い身のこなしでぴょんぴょんと跳ねる。 マイク・ミルズのコーラスがこんなに上手いとは知らなかった。マイケルのボーカルときれいに絡んで。ベースもしっかりと。とにかく全体が、何てクオリティの高い演奏だろう。 マイケル・スタイプの動き。独特のパフォーマンス。ちょっとした動作にいちいち会場全体がわっと反応する。この、オーディエンスの素晴らしいこと。10年待ったから? 日本にこんなに沢山R.E.M.を愛する人たちがいるなんて。(外人率は高かったが) こんなにいい人たち(w)が沢山。
一曲ごとの拍手がすごい。ロックのライヴでは、あまり拍手するとダサいと感じる場合も多いが。今回は私も素直に自然に手を叩いていた。どれだけ私が感動しているか、少しでもあらわしたくて。
今日は初めての体験をした。実は今度の新譜"Around The Sun"が、入手が遅くて聴く時間があまりなかったというのもあるのだが、どうも頭に入らなかったのだ。しっくりとしみてこなかった。 ところがライヴで初めてこのアルバムの聴きどころがわかった。最初に新譜からやった"The Outsiders"でもう、良さがすとんと腑に落ちた。かつてなかったことだ。 "Electron Blue" の、"You"というたったひと言にぞくっと痺れた。―――ああ、R.E.M.は昔と全く変わってないじゃないか。何てこと。おそろしくロマンティック。
"Drive" 今日、来る途中ずっとMDで聴いていた。一昨年の秋、薄汚い恋に苛ついている時、よくこの曲を聴いて壮絶なカタルシスにひたっていた。 特にどうアレンジすることもなく、ただひたすら完璧な演奏。何という迫力。 マイケルが歌詞に合せて、"Tick...tock...tick...tock"と左右に手を上げる、それだけでもう、感激でじりじりしてしまう。
――――"Orange Crush" 反射的に立ち上がっていた。こんな席で立ったりして、落ちたらどうするのよ(手摺は殆ど膝の高さで、床は前に傾斜している)、などということは一切おかまいなしで。 マイケルが拡声器で声を張り上げている。何てかっこいいんだろう。まさに今夜のクライマックス。 この時の記憶はあまりない。ただ感動で涙ぐみながら、同時に嬉しくて笑いが止まらなかった。いやもう涙ぐむっていうか、かなり最初の頃から泣いてたし。久しぶりに、忘我の境地ってのを味わったよ。
ラストは"Losing My Religion" やっぱりこのイントロはいいな。マンドリンの音が美しい。ソロ嫌いのピーターの、ほんの一瞬のソロが心に沁みる。
アンコール。"What's The Frequency, Kenneth?" Monster の1曲目。私が初めて聴いたR.E.M.の曲。これを聴けた瞬間、10年越しの悔しさがようやく抜けた。
一番最後は"Man On The Moon" もう、文句なし。どういう言葉でたたえればいいのかもわからない。 あのオープニング曲に、このエンディング曲。予想もしてなかった。素晴らしい。他のバンドではあり得ない。素晴らしい。
終了後に興奮してまるちゃんと語り合う。R.E.M.は、ルーツがわからない。どこからこの音が沸いて出たのか。こんなバンドがアメリカのジョージア州から生まれたなんて。
明日から名古屋・大阪とまわるNariさん(羨ましい・・・)と別れ、まるちゃんと新宿のMariottへ。何と'I took Your Name'がかかってる。何たる偶然!と思ったら、店の奥にやはりR.E.M.帰りらしいKB(g)を発見。何だーw
毎年、一年間に観たライヴのベスト3を選んでいるが。 3月現在早くも、今夜観たライヴがベスト1に決定。というか、今までの人生で観たベスト1のライヴだった。本当に。 神様、R.E.M.をこの世にくださって有難う。
(セットリスト)
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