けろよんの日記
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2016年01月07日(木) 【私見百人一首】秋の田の・・・

秋の田の かりほの庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ
                                        天智天皇


 天智天皇というと、歴史人物の中で組分帽子をかぶせたら
 絶対に織田信長と同じタイプだな〜と思います。

 大きな変革を反対をものともせず、バサバサ周囲に血を流させながら推進するタイプ。 ものすごーく、クールで人を寄せ付けないイメージがあります。

 なんか、こんな歌読むタイプじゃないよなと思ってたら、
万葉集の中に詠み人知らずでこういう感じの歌があって、
その後、農民の気持ちをよくわかる天皇というイメージ作りのために
この歌が天智天皇の歌とされた、という説があるそうで。・・・なるほど。

むしろ、天皇は天皇でも古事記の中の

「かまどから火があがっていないのをみて、税金が重すぎるのだと
 反省し、税金の徴収を一時ストップした」 というエピソードのある
仁徳天皇の歌にこそふさわしいと思ったりします。


まあ、そういうわけでわたしの中では冷血なイメージのある天智天皇

創作物の中で一番メジャーなのはやっぱり
里中満智子先生の「天上の虹」 に出てくる讃良のおとーさんとしての天智天皇でしょうか?

なんちゅーか、里中満智子先生の作品って割とどれをとっても
男の人がエゴむき出しっつーか、ズルさや小物さを書いたら天下一品。
林真理子の書く男性と同じくらいつきあいたくねーーーーーーっていう殿方ばっかしじゃございません?

最近では中村真理子先生の
「天智と天武 -新説・日本書紀- 」 っていうのが出てるらしくて
ちゃんと読んでみよーって思っているですけど、ナナメ読むすると
ちょっとアダルトチルドレン??マザコン?な感じ。

杉本苑子「天智天皇をめぐる7人」 とかは本人出てこないですしね。

長岡良子「夢の奥城」 
天智天皇の皇后倭姫王を主人公にしたやつ、
なんかだと、親の仇でもいい!仕方がないよなーと思うぐらいカッコいいです。
(天上の虹だと、ひねくれたおばさんの倭姫王ですが、こちらは
 すっごい純情可憐な美少女です!年取っても香川京子か吉永小百合くらい)

「眉月の誓い」でしたか?藤原不比等の実の父親疑惑が出たの。
 豪傑持統天皇をして、身内をさっくり切れるくらい冷血な男といわしめたの は 河村恵理の作品でしたか? (うーん記憶不鮮明)

大和和紀「天の果て地の限り」 
額田王が主人公ですが、 天智・天武、藤原鎌足の3人が
さくっとさわやかに青春群像って体で大化の改新やら白村江の戦いやら
を通過してきます。

できれば、長岡版、大和版な天智天皇であってほしいと思いつつ、
水時計を発明したのは天智天皇って説もあるらしくて、

大改革やら、海外の戦争やら人妻との三角関係とか、実の妹との醜聞とか
合間に発明?なんともスケールの大きい多面的な顔を持った御仁でございます。

ダークプリンスですけど人気があるのもわからんでもないですな。


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