「Library L」雑記帳
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2006年03月11日(土) |
私が「ラルクBOX」を買わない理由 |
※実はこれをココに残すかべきか否かかなり迷ったんですが・・・ 休止中も含め6年以上続けてきたラルクファンを降りるきっかけになった出来事でしたし、一応アップすることにしました。 まあ、気分が変わりやすい性格ゆえ、そのうち気が変わって下ろしちゃうかも知れませんが(笑)
先にお断りしておきますが、これはあくまで「私」が買わない理由です。要は、極めて個人的かつ主観的な理由です。 ですから、あるいは非論理的かつ感情的に物を見てる部分もあるかも知れませんが、その辺はどうかご容赦のほどを。 ちなみに「不購入」の理由なので、当然ラルクに対して否定的な意見も含まれてます。 ですので、そういうものは一切見たくないという方は、ここで回れ右して下さい。 内容としては、以前「ルシエルBOXX」についての記事(注:このサイトの中にはありません)の中で書いた 「たとえ金集めの手段であってもそれが同時にファンの利益になるなら多少のことは目を瞑る」 という基準に照らし、今回の「ラルクBOX」が果たして目を瞑れる許容範囲なのか、についての個人的な検討です。 なお、この件につき舌鋒(と言うほど鋭くもないですが/笑)を緩める気は毛頭ありませんので、 どうか皆様、自己責任でお読み下さいますよう、くれぐれもご注意を。
メジャーのミュージシャンの活動資金は、CDやDVDを始めとする「音楽」的な商品を売って稼ぐのが基本であり、 それ以外の物品販売、例えば過去モノの一括販売などによって資金を調達することは原則「悪」だと私は思っていて。 (ここでいう「悪」とは別に「法律的に罪」ということではなく、「本来あるべき姿でない」「物事の基本原理に反してる」という意味です。 「WORDS」の中でけんちゃんが言っていた「俺、明るいことは悪だと思ってましたからね、音楽について」の「悪」とほぼ同義かと) ただ、現在の日本のメジャーの音楽シーンは、ライブを始めとしてとにかくべらぼうに金がかかる構造になっているのも事実で、 CD等の売上だけでは賄いきれない部分を、物品販売等で補填しなければやっていけないアーティストが圧倒的に多い。 そういった財政難解消のための物品販売は「絶対悪」から「必要悪」にシフトし(一種の格上げ)、一応許容範囲とされるわけですが、 でも、「必要悪」になったからといって決して「善」になるわけではなく、依然として「悪」は「悪」なわけで・・・ だから、その「悪」の部分はできるだけ最小限に抑えるべきだと思うんですね。 そのことを自覚しないで、「必要悪」を大義名分にファンから必要以上に金をまきあげるのは言語道断だと思うわけです。 特に、前回の「ルシエルBOXX」や今回の「ラルクBOX」のような過去モノを再利用する形での一括販売というのは、 労少なくして莫大な利益を得られる反面、ファンに多かれ少なかれ無用な物を買わせて金を集めるというあこぎな手段ですから、 (会報にしろ雑誌にしろ既に持ってる部分は不要なわけですから、程度の差はあれ無用な物を買わせることに変わりはないと思うし、 相手の弱みにつけ込んで無用な物を買わせるのは、通常の商品販売のモラルから考えてもかなりあこぎな部類に入るのでは?)、 必要もないのにやれば「絶対悪」になるのは勿論のこと、たとえ「必要悪」としてなされたとしても、その「悪」の度合いは決して小さくない。 であれば、その「悪」の部分、つまりファンの負担をできるだけ減らす努力を、販売する側は惜しんではいけないと思うんですよ。 このことを前提に、今回の「ラルクBOX」について考えてみますと・・・ まず始めに考えるべきは、今回の「ラルクBOX」の販売は本当に「必要悪」なのか、 つまり、今現在ラルクが財政的に逼迫しててやむにやまれずあこぎを承知で金集めに走ったのか否か、という点でしょうか。 というのも、前回「ルシエルBOXX」の販売で、ラルク側は相当な利益を出してるはずなんです。 あの紙質の悪さ、印刷の酷さからいって原価は相当に安く上がってるだろうし、その上受注販売となれば儲けはかなり大きいはず。 実におおざっぱな計算で申し訳ないですが、仮に1個につき7000円の純利益が出たとして、それを10万個売れば7億ですよ? (実際には1個あたりの純利益はもっと高い可能性もあり。また、10万という数字は先行シングルの初動値を参考にしました) GXCツアーの赤字が実質4億(実際は7億ですが、その内3億は会場の埋立て費用なので、ライブ本体の赤字は4億になろうかと) であったことを考えてみても、これだけ純利益が出れば、赤字の解消手段としては十分だったように思うわけです。 なのに、その「ルシエルBOXX」の販売で得た莫大な利益を、わずか一年も経たないうちに全部使い果たしてしまったばかりか、 再度ファンからの特別徴収を行わなければならないほどの赤字状態が未だに続いているというのは、単純に考えて変じゃないですか? 現在ラルクは活動休止中(リーダーは「止まってない」と強弁してましたけど、客観的に見てラルクは明らかに休止中でしょう)ですから、 当座の活動資金が入り用なわけでもないですし・・・そこまで酷い赤字ってどうすればできるわけ? と言いたくなるのは私だけかしら。 これは勿論仮定の話ですけど、もしラルクが現在赤字でもないのにこういう形で金集めをしようとしてるなら、それは「絶対悪」です。 ラルク人気の持続中にファンから搾り取れるだけ搾り取っておけ、という、実にあさましいタカリ根性の現われとしか言いようがない。 では、仮に、今現在もラルクの赤字状態が続いていて、それを解消するためにはもはやこうするしかなかった、 つまり「必要悪」として今回の「ラルクBOX」販売に踏み切ったのであれば、十分許容範囲なのかと言うと・・・・・・ う〜ん、残念なことに、これに対しても個人的には「No」と言わざるを得ないんですよねえ。 上の方で、「必要悪」も「悪」は「悪」、だからその「悪」は必要最小限にとどめるべきなのでは? という話をしましたけれど、 「ルシエルBOXX」の販売からわずか一年足らず、しかも無期限の活動休止中にファンを対象にあこぎな金集めをするのであれば、 もうちょっとファンの懐具合に配慮してくれてもよかったように思うんですが・・・どうでしょう? これが、去年の「ルシエルBOXX」の時のようにラルクがばりばり活動してる最中であれば、多少の身銭を切ることになっても 「いや、でも、もうすぐカッコいいラルクに会えるんだから、これくらいの出費は・・・」と納得できたりもすると思うんですよ。 実際「AWAKE」「ASIA」の両ツアーは本当に素晴らしくて、ラルクのファンであることを改めて誇らしく思ったり。 (私は「AWAKE」の方は行ってないですが、DVDだけでもその素晴らしさを十分堪能できました。「ASIA」も凄く良かった) でも、今回の「ラルクBOX」は、全然状況が違いますよね? 年末の「ASIA特番」では、「ラルクは10年経っても同じようにやってると思う」といった主旨のハイドの発言があったとはいえ、 現実問題として、はっきりと期限を切ってのソロ活動ではない以上、ラルクがいつ再始動するのか、そもそも再始動があるのかさえ 分からない状態での、ファンからの特別徴収なわけです。 ですから、ファンにとっては、最悪解散までも射程に入れざるを得ない不安交じりの先行投資とも言うべきBOX購入なわけで、 たとえ巨額の赤字を解消するためという大義名分があったとしても、「ルシエルBOXX」以上にファンに対して配慮すべきだと思うんです。 具体的には・・・そうですね、せめて「写真集」と「インタ&レポ集」に分割して販売してくれれば、 過去のアー写を見たい(けどインタには興味ない)ファンと、過去のインタを読みたい(けどアー写には興味ない)ファン(←私はコレ)は、 それぞれ無用な部分を排除して購入できるので、それだけ「必要悪」の「悪」の部分を減らせたと思う。 もちろん、一括での販売に比べて利益は大幅に下がるでしょう。 でも、ラルクが無期限の活動休止中である点と、「ルシエルBOXX」から短期間での販売という点、 また、そもそもこういう過去モノの一括販売自体がファンを金集めの道具にするようなあこぎな商売であることを考えれば、 多少自分たちの利益を削ってでも、ファンに対して何らかの思いやりを見せてくれても良かったんじゃないかと・・・・・・ 大体ですよ? ラルクの現在のCDセールス能力は「SMILE」である程度分かってたわけですし、にもかかわらず、 それを大幅に超えるツアーをラルク側が計画していた(ライブ会場って半年以上前から押さえてるんでしたっけ?)ってことは、 初めっから、ライブの赤字はファンに払わせる気だったのかと・・・・・・それはちょっと酷すぎやしませんかねえ。 やりたいことをやるのも結構ですが、自分たちの計画の甘さ、無謀さによるツケをそっくりファンに回すってのはいかがなものか。 まあ、勝手と言えば勝手な言い分なんですが、そんなことを思った次第です、はい。
それから、最後に付け足す形になっちゃいますが、 こういう金集めは事務所の方針であって、ラルクのメンバーには責任がないのでは?とのご意見もあろうかと思いますが、 私は、そうは考えてません。 ファンは「ラルク」に対してお金を払うわけですから、その「ラルク」そのものであるメンバーもまた、 ファンに不当に重い負担を強いる「悪」に加担しているのだと言わざるを得ない。 これは事務所との連帯責任ではなく、そういう事務所と契約を結んでいるラルク自身の自己責任です。 そしてそれは、こういったことに関して事務所との折衝役を務めているであろうリーダー・tetsu一人の責任ではなくて、 他の3人のメンバーも同等の責任を負っていると言っていいと思う。 彼らはアーティストでスターだから、そんな細かいことまでいちいち気遣う必要はないんだ、との考えも成り立ちうるかも知れませんが、 それを彼ら自身が積極的に主張し、「だからファンは黙って金を払ってりゃいいんだ」と考えてるなら、それはちょっと違う気がする。 いや、そこまで酷くはないにしても、「ラルク」の名を掲げての事務所のこういったあこぎな金集めのやり方を容認してる以上、 ラルクのメンバーも同罪です。悪いのは事務所で彼らに罪はない、なんてことは、とてもじゃないですが言えません。 前回の「ルシエルBOXX」にしろ今回の「ラルクBOX」にしろ、ラルクのメンバーが誰も何も知らないなんてことはまず有り得ないと思う。 もし事後承諾だったとしても、本当に彼らがファンの痛みを気遣う気があるのなら、少なくとも今回は何らかのアクションを起こせたと思うし、 仮に、メンバーに全く知らせないまま、事務所が勝手に「ラルク」の名で金集めをしてるんだとしたら・・・・・・ 10年以上も活動していながら、未だに事務所とそういう関係性しか結べていないこと自体を大いに反省すべきじゃないですかね。 カモにされてるのは、他ならぬ「ラルク」のファン、自分たちに並々ならぬ好意を寄せてくれてる人たちなんですから。
どうもきついことを書いてる気もしますが、今はラルクに対してあまり優しい気持ちになれないもので・・・気分を害されたらごめんなさい。 自分でもかなり主観的な感情で物を言ってしまってることは認めます。 この件だけでラルクに対して失望したとか幻滅したとかそういうことはないんですが、やっぱりちょっと気勢が削がれちゃった感じかな。 それもまた感情的な部分の問題なので、いずれラルクが活動を再開すれば、また気持ちも戻ってくるかもしれませんが。 まあ、そんなところです。はい。 最後までお読み下さいまして、ありがとうございました!(ぺこり)
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