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梨木香歩『りかさん』再読。 こらえきれずに再購入しちゃった。
なんか、どうしても『からくりからくさ』の印象が強くて、 「ようこ」はおっとりしている気がしてしまうけど、 意外と行動的。 しかし、その後のようこ=蓉子の土台が、やはり見えている。 おっとりと、なんでもやさしく包み込めるおとなになるには、 痛かったり悲しかったり、怒りだったり、たくさんの鋭い感情に接して、 受け止めていかなきゃいけなかったのだろう。 「ミケルの庭」で、それがはっきりわかった気がした。
りかさんも、よくしゃべるし、ただしゃべるだけでなく、 冗談言ったり、愚痴こぼしたり、なかなかに人間味が豊かだ。 そういえば、そうだったんだなあ、と思う。 おばあちゃんのことを「麻子さん」というところなど、 まだ艶やかな「女学生」のようだ。
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