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2004年05月01日(土) |
自分が何者かということ |
『はじまりの記憶』読了。 伊勢英子さんという人は、自分のアイデンティティーは絵描きである! と、かなり強烈に意識している。 絵を描くということは、感情を、はては自分自身を、白い紙に塗りこめることだから。 不器用な中で持ちえた表現方法が、それだった。それが生きる術だった、という。 お父さん、北の国、チェロ、グレイ、子供たち…… いろいろなものに影響されて、でも、断固として絵を描き続ける伊勢さんがいる。
「グレイ」シリーズで一人称を「絵描き」とする、伊勢さん。 そこに、強くショックを受けた。 自分が何者であるか、はっきり言える人。 これほどまでに、自分を見つめて、自分を主張できる人。 では、わたしは?
心の原風景。 自己形成のもと。 わたしの場合は……?
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