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パイロットフィッシュ - 2004年08月18日(水) って本を読みました。ところどころいいところはあるけど、いろんな小説混ぜたかんじ。 人はいちど出会った人と二度と離れることはできない。 っていう書き出しに惹かれて。 今日は有給とってたので、この日記を続けるためのお金を振り込みに、いちばん近い銀行までマラソンがてら走って行ったのです。 農村地帯をぬけるとき、昔からある汚い民家の前を通ったら、椅子に座った、がりがりにやせて鼻にチューブさしてるおじいさんを見て、見てしまってぞっ とした。目に表情というものがまったくなくて、からだはもうなんにも機能していなそうで、全体から死臭が漂うような雰囲気だった。でも、その隣に、のんびりと家の鍵をかけるおばあさんの後姿を見とめて、ああ、と思ってそのまま走り続けた。それで100メートルくらい前にすすんだところで、後ろからサイレン。ふりかえるとその民家に救急車がとまったのが見える。走り降りてくる救護隊員。ばたばたと、つみこまれるおじいさん。 それをみながら息がとまってしまった。五秒くらい蝉の声もサイレンもきこえないくらい。 もうすぐあのおじいさんは間違いなく死ぬんだろう。だってもう死んでた。目に表情というものがなかった。 そしてあたしが怖かったのは、救急車の到着直前だというのに、おじいさんもおばあさんも音もなくそこにいて、静かすぎでそこにいたこと。おばあさんも、わかっているからかな。このおじいさんが死ぬことを。そしておじいさんが、既に死んでしまっていることを。 だから静かに救急車を待つ。これが人の生活というものだ。 見たくないくらい悲しくて臭いがするほどきたない。でもだからあたしは子供がきらいだけど老人がすきだ。 そのあとで、公園で寝転がって、腕に噴出して玉になって光る汗を見、空をあおぎ、牛がないているのをきいたら、よくあることだけどあたし生きているって思いました。 小説読み終わったあとって、見るものがやけに教訓的で、あたまのなかで文章がこねくりまわされるものであるよ。 夜は男性と過ごしました。 -
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