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2006年05月28日(日) 確固たる愛を確立せんとする者。

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<今日のケンシロウ>



み…みず…(いきだおれごっこ中)




しぐです。どうも。











完全無欠の愛だと思っていた。



御存知の通り俺は常日頃ケンシロウ(猫:♂)を溺愛しており、むしろ猫以外には

心を開かない、もう誰も愛さないなどとジェットコースタードラマチックに叫んでみたり

しているのですけども、そのケンシロウに対する揺るぎなき愛。

もし家が地震などで倒壊の危機に瀕した際には、体を呈してケンシロウ(猫:♂)を守ると

神に誓えるほどの溺愛っぷり。

ほとほとケンシロウ(猫:♂)はうざいと思っていることでしょう。


しかしその想いが、実は上っ面だけのものであり、本当にかわいいのはやはり自分だけなんじゃ

ないかと思い知らされる出来事がありました。

ついさきほどのこと。



帰宅途中自転車をこいでいたら、なにやら脊髄がズーンと重くなるような、それでいて

息苦しく、大腸あたりの活動が俄然活発になるような感覚をおぼえました。


 こ…これは…便意ッ!…しかも大、だ…。厄介だな…。


などと考えたかどうかは定かではありませんが、とにかく帰宅途中、無性にうんこがしたく

なった訳です。


大便を我慢するってほら、かなり辛いじゃないですか。「からい」じゃなくて「つらい」ね。

この世で一番の拷問は、大便我慢の刑だと信じて疑わない俺としては、この突如開催される

プライベート拷問祭りにめっぽう弱く、早いところ帰宅して放出してやりたいと思い、

ペダルをこぐ足を強めたのです。


しばらくしてペダルもこげないくらいに、少しでも力を入れるとダムが決壊してしまいそうな

そんな限界ギリギリ状態。

ほんと泣きそうになって、顔を青くしながら、それでもなんとか自宅に帰り着いた訳です。


自転車をおざなりに乗り捨てた後、ゆっくりダッシュで階段をかけのぼり、そして玄関の

ドアを開けました。

すると


 「ニャー。(メシくれ。)」


そう、玄関開けたと同時に、ケンシロウ(猫:♂)がメシを要求してくる仕組みになって

いるのですよ我が家は。

決して「おかえり」ではなく「メシくれ」。


しかし今は危険レベルDからEに変わろうとしている段階。

ぶっちゃけ、頭が出るか出ないかの瀬戸際。

早産にもほどがある。

にもかかわらず、執拗にメシーメシーと足元にまとわりつくケンシロウ(猫:♂)。

お前ちょっと空気読め。

やばい。まともに歩けない。このままだと、このままだと…!


 「どいてろニャ!!」


と、足元のケンシロウ(猫:♂)を一喝する俺。びっくりして飛び退くケンシロウ(猫:♂)

いささかこの一喝の言葉もどうかと思う。

足元の自由を取り戻した俺はすぐさまトイレへ駆け込み、ちょっとゲル状のミスターブラウンに

無事別れを告げる事ができました。



緊急事態だから仕方なかった。ケンシロウ(猫:♂)よりも自分を優先した。

しかし今回こういった選択をしたということは、他の緊急事態時にも同様の対応を

してしまうということじゃないのか。

そう、例えば地震等で家屋が倒壊の危機に瀕した際など。

ケンシロウへの愛は揺るぎないものだと思っていた。

しかし先ほどの俺はどうだ。有事の時に一番かわいいのは、結局自分なんじゃないか。

ケンシロウ(猫:♂)など見捨てて、自分だけ助かろうと一目散なのではないか。



その自分勝手加減に愕然とした俺は、懺悔の心をもってケンシロウ(猫:♂)に、愛情をもって

メシをくれてやり、今日は奮発してミルク(猫用)もたっぷり献上しました。

そして次回からは、どんどんうんこもらしていこうと心に誓った俺でした。

やっぱりケンシロウ(猫:♂)は、俺の愛しい存在ですから。


愛の名のもとに、うんこをもらす。

愛ゆえに、30過ぎの男がうんこをもらす姿は、きっと美しい。





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書いてる人:しぐ

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