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2006年05月09日(火) |
みちのくひとり旅 7。 |
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<今日のケンシロウ>
なんだ夢か…
しぐです。どうも。
〜前回までのあらすじ〜
こ(中略)のです。
詳しくはこちら→2006/5/8 みちのくひとり旅 6。
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仙台〜石巻間はJR仙石線で移動するのですが、関東で育ってきた俺としてはここでまた
カルチャーショックに遭遇するのです。
石巻駅で電車に乗ろうとする俺は、列の先頭。
電車が停車し、ドアが開くのを待ちます。
しかしなかなかドアが開かない。それもそのはず。
ドアの横にはそれぞれ開閉ボタンがついていて、乗客が必要に応じてその都度操作するように
できているのです。
冬の間、少しでも電車内の暖房効率を良くする為の機能なんでしょう。
さすが寒い地域の電車は違いますね。配慮が行き届いています。
物知らずな俺がそれに気づいたのは、後ろに並んでいた人の「チッ」という舌打ちと共に
して下さったレクチャー、まあいわゆる横はいりというやつなのであります。
何もそんなに睨む事はないじゃないか。
それにしても、東京でも座席の取り合いは毎度毎度すさまじいものがあります。
さながら、文字通りイスとりゲームの様相を呈している駅のホーム。
空き座席の発見、確保は勿論のこと、並ぶ列の選択や時には強引に歩を進めるしたたかさを
必要とする、熟練者のみが生き残れる死のゲーム。
一番のキモは、車内に乗り込む際の初動にあります。一歩遅れが命取り。
緊張が極まる瞬間です。
この仙石線においても座席とり合戦は繰り広げられているんでしょう。
しかし電車に乗り込む為にはまずボタンを押さなければなりません。
先にも申し上げたとおり、何よりも初動が大切ですから、どこのドアでもいち早く
開こうと、老いも若きも男も女も皆一様にボタンを連打している画が目に浮かびます。
目は血走り(寝不足だから)、顔を真っ赤にしながら(暑いor寒い)鬼の形相で(鬼なので)
競馬におけるスタート直前のような、張りつめた緊張がそこかしこで見受けられるんでしょう。
ちょっとでも開くのが遅れると、その列後ろに並んでいた人みんなにボコボコにされかねない。
列の先頭者はそれだけの責任があるのです。
まさに命を賭したデスゲーム。ああ、ゾクゾクしますね。
日常でこんな高揚感を味わえるとは、東北の人はなんて羨ましいんだろう。
とか考えながら、先の「チッ」とか言われた人の、自分に向けられている鋭い視線から
気を紛らわせておりました訳なのですよ。
ほんとなんか、ずっと睨んでた。
なんだよもう。だからごめんってばよう。
(つづく)
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書いてる人:しぐ
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