ぶらんこ
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懐かしい友からビデオレターが届いた。正確に言うとビデオではなくDVDなんだけど・・
友はショールームのようなところで(彼女の今の家らしい)、誰が撮影しているのか、カメラに向かって流暢に、にこやかに、清々しく、 でも彼女らしさである謙虚さをもほんの少し漂わせながら、こちら(わたし?)に向かって丁寧な挨拶を始めた。 「マコさんこんにちはー!とってもご無沙汰しています。お元気?」 大きな、仕切りのない空間。彼女はカメラ目線のまま歩きながら話を続ける。 そして、やや隅のほうにあるらしい白い大きなひょうたん型をしたバスタブ(jacuzziだよ)に軽く腰掛けた、まったくの笑顔で。 身振りがちょっとアメリカ人っぽい。えー彼女、こんなだったけ? 奥のほうはぼやけているが、キッチンなのか?よく見えない。 何人かが談笑している様子が伺える。ホームパーティーを開いているところなのかもしれない。
DVDレターには普通の手紙も添えられていた。
「実は今度、レポーターのお仕事を始めることになりました。じゃーん!TVデビュー! でね、近々、お仕事で岡山のほうへ行ってきます。うまく出来るか不安はあるけれど・・・ ずっと思ってた自分の夢だから・・・頑張ってきますね!」
へぇ〜っ!! 驚いた。そんな夢があったなんて!!本当に、びっくり。彼女が、TVの仕事だなんて!! これまで知っている彼女からは想像もつかないものだった。というか、知らされた今でもまだ結びつかない。
が、なるほどそれでDVDレターだったのか・・と、納得する。 とっても上手に話せてた。彼女はとびきりの美人だし、TVの世界でもきっとうまく行くだろう。大人気かも。 いやしかし・・・それにしても旦那さん、よく承諾したなぁ。。。
とにかく彼女にお祝いを言わなくちゃ。わたしは彼女の家に向かった。 なぜか自転車で。しかもトレイにチョコレートブレッドを乗せて、、、片手運転で、、、
彼女の家に到着すると、彼女はいつものように大袈裟なまでの歓迎ぶりを見せ、大きな声できゃーきゃー騒いだ。 わーなんでーーーいいのにーーーもうーーーわーーわーーー、てな感じ。ハイパーなのだ、いつも。
彼女のふたりのこどもはもう大きくなっていて、上の娘さんなんかいつの間にかヤングレディ、彼女によく似てる。 そして下の男の子は旦那さんにそっくり。不思議なものだ。
彼女の家族それぞれに再会の挨拶を交わした後、彼女とふたりになる。 彼女はこの仕事のためにオーディションを受けたのだそうだ。そしてインタビューで、某作家から 「この仕事には自分の意見を主張出来る質が求められる。残念ながら、あなたにはそれがないように思う」 と言われたのだそうだ。「だからね、絶対駄目だ、って思ってたの」 それなのに採用の通知が来て、あれよあれよという間に番組も決まって、彼女自身「夢みたい」で驚いている、ということだった。 いやはやこっちもびっくりよ!
あなたなら大丈夫、きっと大成功よ! そう言うと、彼女はありがとうありがとうと頷いていた。その姿に彼女の真剣さが伝わって来てじーんと来てしまった。 と同時に、旦那さんとふたりのこどものことが気になった。 彼女のいない間、食事とか大丈夫かな、、普通の学校だけじゃなくて日本語学校にも行ってたよな、、、とかね。
帰りしな、旦那さんと旦那さんのご両親までいらして、わたしを見送ってくれた。 このとき初めて、ボロッこい自転車で帰ることを恥ずかしく思った。なんで自転車なんかで来たんだろう、、、 彼女はいつもの大きな笑顔で見送ってくれた。わたしの自転車姿を見て、相変わらずだねー!!と言っていた。 そっか・・そうかもしれんな・・・ははは・・・妙にすっきりとした気分になった。
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新年おめでとう。 2013年も素晴らしいことがたくさん待ってる!ということを忘れず、それらを見逃さない目、心でありますように。 良い年にしましょう。
新しい年もどうぞよろしく。
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