ぶらんこ
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2004年11月02日(火) 前兆

先週の木曜日。落雷のような流星を見た。


夜明け。
北の空。

何気なく見上げた空にピカッと青白い光が走り、それはすぐに橙色に膨らんだ。
かと思うと、光はまた白く輝きながら一本の線となり、ツーーーッと落ちていった。
そして、再び閃光の如く光り輝いた後、雲の中へと消えていった。

胸がどくどくっと鳴った。
飛行機が落ちたのかもしれない、とさえ、思った。それくらい、強い光だった。

けれども辺りは朝の静寂に包まれていた。
前を行くぷーは全然気付いていない。
遠くで鶏が鳴いた。
東の空に明るい星ふたつ。
黒い木陰。
何層にも見える雲が静かに薄く伸びていた。




昨夜。散歩の帰り道。
ぽっかりと月が上ってくるのを見た。
夕焼け空のあかね色のよな月。

十九夜。臥待月。
かなり欠け始めているのに、すごく大きく見える。


思いがけなかった。嬉しかった。心がとくん、とした。
なんだか得した気分。
誰かに伝えたかったけれど、辺りには誰もいない。
もちろん、ぷーは知らん顔。


  ・・・


『必要なすべてのものはあるべきところにあります。
ただ、ここに、たったひとつの稲妻を。
それだけをわたしは待っています。』



揺れる水面がやがて静まるように
どうかこの心も
わたしの平和を取り戻しますように。


marcellino |mail