ぶらんこ
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2004年10月18日(月) 海の画帖

去年の夏、ちぃさな島へ行ってきた。
なーんもないところで、昔なつかしい、素朴な、かつてのわたしの島を思い出させてくれるような、そんな島だった。

朝に夕に、浜を歩いた。
昼間は、海を見ながらうたた寝をした。
とんびが飛んでいた。
迷い犬が散歩していた。
夜になると波の音が絶えず聞こえてきた。
波の音を聴きながら、ぐっすりと眠った。


夏が終わる頃に、海の絵を描いた。
その一枚を描いているとき、とてもしあわせな気持ちに満たされた。
楽しくて嬉しくて、こどもに戻った気分だった。
色を塗っては消し、違う色を塗り、また消して・・・。
モニターを見ながら、マウスでカチカチと絵を描いた。
時間がばかみたいに過ぎていった。
絵を描いているときは、自分の魂もまた、海へと戻っていくようだった。


仕上がるといつも真っ先にこころに見せた。
こころは、へなちょこな絵をいつも心から賞賛してくれた。
へっぽこ絵描きはついつい気を良くして、次の絵に取り組んだ。


絵が増えてきた頃、ちいさな言葉を添えた。
「海の画帖」という名前をつけて、へなちょこギャラリーまで開設してしまった。
勘違いはなはだしいかな・・・とも思いつつ、でも自分のサイトだからやりたい放題だった。
どうせこんなところ、見る人もいないだろう・・・と思ったりもして。



そんな「海の画帖」が素敵に変身した。
わたしのへなちょこ絵が、言葉が、まるで誰か別のひとのものみたいに思える。
ひとそれぞれの感性って、素晴らしいなぁ・・と思う。

時間をかけて創ってくれた友人に心から感謝したい。

  海の画帖

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marcellino |mail