ぶらんこ
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去年の夏、ちぃさな島へ行ってきた。 なーんもないところで、昔なつかしい、素朴な、かつてのわたしの島を思い出させてくれるような、そんな島だった。
朝に夕に、浜を歩いた。 昼間は、海を見ながらうたた寝をした。 とんびが飛んでいた。 迷い犬が散歩していた。 夜になると波の音が絶えず聞こえてきた。 波の音を聴きながら、ぐっすりと眠った。
夏が終わる頃に、海の絵を描いた。 その一枚を描いているとき、とてもしあわせな気持ちに満たされた。 楽しくて嬉しくて、こどもに戻った気分だった。 色を塗っては消し、違う色を塗り、また消して・・・。 モニターを見ながら、マウスでカチカチと絵を描いた。 時間がばかみたいに過ぎていった。 絵を描いているときは、自分の魂もまた、海へと戻っていくようだった。
仕上がるといつも真っ先にこころに見せた。 こころは、へなちょこな絵をいつも心から賞賛してくれた。 へっぽこ絵描きはついつい気を良くして、次の絵に取り組んだ。
絵が増えてきた頃、ちいさな言葉を添えた。 「海の画帖」という名前をつけて、へなちょこギャラリーまで開設してしまった。 勘違いはなはだしいかな・・・とも思いつつ、でも自分のサイトだからやりたい放題だった。 どうせこんなところ、見る人もいないだろう・・・と思ったりもして。
そんな「海の画帖」が素敵に変身した。 わたしのへなちょこ絵が、言葉が、まるで誰か別のひとのものみたいに思える。 ひとそれぞれの感性って、素晴らしいなぁ・・と思う。
時間をかけて創ってくれた友人に心から感謝したい。
海の画帖
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