時折、脳裏を過る何故か思い出す儚いものが綺麗だとそう思っていた綺麗に死のうそればかり考えていた花火の破裂音に混じって壊れかけた世界が、最後の瓦礫が、崩れていく音がしていたあの日の花火は正直、あまり覚えてなくてただ、覚えているのはそれを見上げて表情の変わる彼女の横顔それはたった10年前の夜彼女だけはまだ傍にいる儚いものは、要らない綺麗には、死ねない