限定鼓動

2014年07月02日(水) あの日の景色は今も、

時折、脳裏を過る
何故か思い出す

儚いものが
綺麗だと
そう思っていた
綺麗に死のう
そればかり考えていた

花火の破裂音に混じって
壊れかけた世界が、
最後の瓦礫が、
崩れていく音がしていた

あの日の花火は
正直、あまり覚えてなくて
ただ、覚えているのは
それを見上げて表情の変わる
彼女の横顔

それはたった10年前の夜
彼女だけはまだ
傍にいる

儚いものは、要らない
綺麗には、死ねない






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陽 [MAIL]