2006年02月24日(金) ひのの戦績結果
こんなん↓
ぼくにち風に書いてみると、こうなる。
あすかがまた面倒なことを言い始めた。ホットケーキミックスを買っちゃったー、ホットケーキが食べたいーとコンビニから彼女が戻ってきて、ネットで検索して言うにはこうである。
「マフィン食べたい」
スコーンの次はマフィンか……。俺はため息をつきながら、彼女の隣に座ってパソコン画面を眺めた。確かに、ホットケーキミックスを使うと簡単そうにできそうである。
「で。作るのは?」
「春人」
悪びれもせずに彼女は言う。俺は眉間に皺を寄せた。
「……今から? 夕飯どうすんだよ。メシたらねえから何か買ってきてっつったら、お前、なんでホットケーキミックスなんだよ」
「じゃあ、ホットケーキ夕飯。余ったのをマフィン」
「……あのね。あすかちゃん、俺、アジの開き、焼いちゃったんだけど」
「うん、おやつにホットケーキ」
俺はテーブルの上で綺麗に焼けたアジの開きを見つめた。彼と一緒で、果たしてホットケーキは胃の中で仲良くしてくれるのだろうか。あまりに異世界の住人なので、喧嘩するんじゃないだろうか。しかしもうあすかはパソコンの前から離れて自作のホットケーキの歌を歌いながら、冷蔵庫から牛乳を取り出している。
「カンタンだよー。卵と牛乳混ぜて焼くだけだもん。ホットケーキ食べよー?」
彼女にはアジとホットケーキの関係だなんて気にならないらしい。
仕方なく卵と牛乳をボールに入れてかき混ぜる。そう、俺がかき混ぜている。あすかは何をしているかというと座ってテレビを見ている。……いいけど。別に。いつものことだし。もう諦めてるし。思いながらかしゃかしゃかき混ぜ器を動かしていたら随分泡立ってきた。よし、と手を止めて、流し下から秤を出す。一人暮らしを始めて、二年目のとき料理ブームが俺の中を到来して買ったものだ。久しぶりに出したせいか、埃っぽかった。まぁ使えるならいい。重しを載せる部分にサランラップを引いて――と、あすかがそこにいきなりボウルを置いた。
「……二百グラムー」
「お前、直接入れるの?」
「え、何で?」
「一旦測ってから入れたほうがよくない?」
「あ、そか」
ボウルの載った面のサランラップを裏にして俺はホットケーキミックスを流し始めた。そして気づいた。……サランラップ、埃の被った秤に接していた面を使ってしまった。……まぁいいや。熱通るし。二百グラム計って粉をボウルに入れる。
「あんまり混ぜない方がいいんだって」
「かき混ぜ器はよくないな……菜ばしでいいや。なんか粉っぽいよな」
「がんばれー」
……やっぱり俺が全部やっている。……まぁいいや。
ホットプレートを出してきて、コンセントを入れてスタンバイオッケー。おたまですくってホットケーキの元をホットプレートに載せていく。その間に、少ないゴハンをよそって(やはり俺)、アジをそれぞれの前に置いて、とりあえず夕飯は完成。ホットケーキを焼いている間に、アジを食べておこう。
「そろそろ焼けたかなぁ」
あすかがえい、とフライ返しでひっくりかえす。焼けたどころではない、黒ずんでいた。焦げている。火力が強すぎたらしい。
「なんかさぁ、ホットケーキとアジって、合わないよね」
最初から言っていただろう。
……疲れたのでここでやめますが(まだマフィンまで行ってないヨ!)。
これが今日のひの家の夕飯です。
だって帰ったら、「ゴハンないから、ホットケーキでいいよね」って言われたんだ……おかずがアジとほうれん草だなんて思わなかったんだ……じゃがいものポタージュもあったさ……。
ママンはカレーと刺身を一緒に食卓に出すような母です。
マフィンはなかなかうまく焼けました!
ぼくにち風にやると、
「春人ー! 牛乳、ホットケーキで使ったから足りないー!」
「何!? うーん……どうする、なしでいくか……」
「あ、飲むヨーグルトがある! これでいいよ!」
「お前、それ、一本百五十円ぐらいするのに……」
「春人! 大変! ヨーグルト超冷えていたから、一気にバターが凝固した!」
「ナンテコトダ!」
「なんかぱりぱりしてるよ……ストーブの上でかき混ぜたらいいかなぁ」
「全然だめだ……」
「レンジしたらいいかなぁ……」
「怖いけどやってみよう……」
ちーん。
「やっぱりだめだ……」
「じゃああきらめて粉を入れよう」
「なんかごまかせた」
「じゃあいーやー。焼くー! オーブンー!」
「えーと、鉄板……使わないからどこにあるのか……」
ごそごそごそごそごそ。
「春人ー遅いー」
「だから使わねんだってば。よし、オーブン……使ったことないケド、これでいいかなぁ。とりあえずあっためておこう」
・・・・・・
「もういいかなぁ。ねえ、春人、焼こう!」
「よし。焼くか」
「なんかどきどきするー」
・・・・・・
チーン!
「何ぃ! 予熱機能がついていた! 今から二十五分焼くらしい!」
「えー! もうけっこう焼いちゃったよ?」
「……開ければいいんだよ。開けて見ようぜ」
「なんか膨らんでるー!」
「おー。でももうちょっと焼こう」
「食べれるかなぁ。食べてみる!」
もぐもぐ。
「しっとりしてる……」
「早いんだって。もうちょっと焼いたら……」
・・・・・・
「できたー! 結構おいしいー!」
「本当だ。やればできるもんだな」
「うん、やればできるよ! あたしすごい!」
「お前ほとんどやってねえじゃん!?」
もう、めで小説風にすることも諦めています(何)。
いや、以前のスコーンに比べたらもう! マトモに食べれます。やったぁ☆
しかし、できあがってからのママンの台詞が……、
「おばさん(ママンの妹)は昔から家でお菓子やパンを作る子だったけど、私はそんなの面倒でやらないのよね……高いレンジ買って、いいオーブン機能ついてるけど、使わないからよく解らないのよね……お菓子って面倒じゃない? 買ったほうがカンタンだし、そういうの趣味だとお金がかかるわよね」
ママン……、ボクら親子ダヨ……。ボク、もう、めだから、しばらく作らないとか思ったよ……。
でも膨らむ姿をじーっとレンジの前から眺めているときは楽しかった。
昨日Mさんに聞いたリンゴのコンポーネントもやってみた。カンタンにおいしくできた。それもマフィンに入れてみた。おいしいといいなぁ。
というわけで、結果として私は今日も食べ過ぎた。
優しい人、さんくすー!
ホットケーキミックスでマーブルケーキとか楽だよー。見た目もキレイだし膨らし粉入ってるから絶対に膨らむし♪ 今度のカシマシのときにも作ってきてクダサイ。あと、クッキーも楽だよー。時間のあるときのお菓子作りは楽しいヨネ。デモ色々期待しているワ(笑)
マーブルケーキ!? なんて難しそうな!? うん、でも、マフィンも確かに膨らんだ(笑)。
……予想外に夕飯がホットケーキだったのでミックスがもうなくなってしまいました。もうしばらく買う予定がありません。だからカシマシのときはムリです(何)。そして我が家は小麦粉がない家です(何)。(つまり何が言いたいかって(略))
ちなみに自分はゼラチンを使ったお菓子を十割の確率で失敗させています。
ゼラチンだなんて! そんな凄そうなもの! 私は手にすることしかできません!
……ところで、私のお菓子チャレンジ歴は、たぶん今日で四回目デス。うん……ゼラチンなんてムリダヨ……。