SAY-TEN DAIRY 〜晴天日記〜

2005年08月09日(火) そしてナガサキ

もう9年も前の話になるか。

私の新婚旅行は3泊4日で、
ハウステンボスを目的とした
長崎行きだった。

旅行2日目が長崎市内観光だった。
僕は迷わず原爆記念館へ足を運んだ。
スケジュール的にタイトで、
記念館内をじっくり見て回れなかったのが
今でも悔いの残るところだが、
それでも、原爆の悲惨さ、戦争の悲惨さ、
罪のない民衆の流した涙の深さは
ともすればヒロシマに陰に隠れがちのこのナガサキにおいても
まったく変わらないことが確認できた。

平和公園内の平和祈念像にも足を運んだ。
高く天を指差す右手が原爆の脅威
水平に伸ばした左手が世界平和をあらわし
軽くまぶたを閉じて原爆犠牲者の冥福と
世界平和を祈っているのだという。
僕もその像の前に立って祈った―――――。

以前も書いたが、
この国は世界唯一の被爆体験国。
かつて、水爆実験の際に
被爆した漁船も日本の船、日本人の乗組員だ。
悲しい業を背負った国であると同時に、
だからこそ、核廃絶・核軍縮を訴える
使命のある国であると思うのだ。
如何なる理由があっても「核」を使用する者は
魔物である―――そう思う。

しかし―――。

別の“魔物たち”は永田町にいるようで(苦笑)、
この国の肥大した権益マシーンたる旧システムすら改革できず、
「造反者」と呼ばれる者たちへの“当然の粛清”に
魑魅魍魎跋扈しているみたいだ。

戦後60年。
変わっていないのは政治だけ。
所詮、小さな島国で、
いったい私たちは何をやっているのだろう?



○ 三つ数えろ / 甲斐バンド


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