プープーの罠
2004年06月02日(水)

蛍光オレンジのタバコの先

平日ど真ん中、みんなで飲みに行き
やはりオオサトさんと手をつなぎ、
ハシゴハシゴ
していくうちに
オオサトさんと私のふたりきりになっていて
それほど酔っていたわけでもない
けれど、
向かい合って座った席
手をなぞり
髪を撫でられ
何だかやばいじゃないの。

空が薄ら明るくなりそうな時間
店を出てタクシーを探す私と
それを邪魔するオオサトさんと。
つないだ手は柔らかく背中にまわり、
頬を引き寄せられ、
この人も 男 なんだなぁと漠然と思い、

既婚であろうが独身であろうが
やはり手をつなぐべきではなかったのだった。
私は何も考えていなかった。

彼が独身であればまた違ったのでしょう
が、そもそも彼が独身だったら
私はハナから壁を立てていただろう。

人に好かれることはやはり苦手である。

索引
「プープーの罠」 written by 浅田

My追加