おじいちゃん家に行く。ド田舎である。不便過ぎていっそ好感が持てる。出所のわからない音がいっぱい聞こえる不思議と怖いことはないツバメのヒナが巣からなだれ落ちるようにして干からびていた何があったのか知る由もない風が冷たくて今が夏だということをうっかり忘れそうになるお墓にはたくさんの猫がいてみんな縦長になった瞳孔でこちらの様子をじっと窺っている死者が還ってきてるらしい