無題
カメラ越しに見る彼の顔。
柔らかい髪に指を滑らせたくなる。
私の顔は見られたくない。
どんな表情でいるのか知られてしまうから。

話していると言葉に詰まる。
まだ先は遠いと思う。
以前と違うのは、詰まった言葉、飲み込んだ言葉を
彼は察し、私が言えない言葉を口にするところ。

順調な滑り出しではなかった彼の仕事。
なんとか軌道に乗ってほしい。

急な蒸し暑さのせいか、身体がだるい。
投げやりではないけだるさで、身体が重い。
彼の許へ行きたい。今はまだ行けない。
もどかしさではなく倦怠感に包まれる。
疲れたまま。

何か夢中になれるものがほしい。
没頭して時間の経過を忘れたい。
呆けたように過ごしたい。



2005年08月05日(金)

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