癖
小学生の頃、日本文学全集と世界文学全集合わせて60冊ほどを買ってもらった。
とにかく本を読んでいられれば満足だった。
子供向けの小説でなく、単行本、文庫本を読み出した中学の頃、
登場人物の名前に混乱したのが、中国文学とロシア文学。
どちらも確か、幼少期と成人してからの名前があったと思う。
そういえば、日本でも昔の武家は幼名があったな。
ソルジェニーツィン、ドフトエフスキー、トルストイ、チェーホフ。
なぜか、ロシアの作家は読み続けることができた。
中国の作家は、魯迅くらいしか思い出せない。
登場人物の名前がわからなくなり、私はメモ書きをするようになった。
名前、幼名、生年月日。
いつのまにかメモする種類が増えた。
歴史小説を読むときは、相関図、家系図まで書いて、しおり代わりにしていた。
そして、何年何月何日、登場人物に何が起こったか、何をしたかを一覧表にした。
メモする癖は、他の何を読む場合にまでも広がった。
ミステリー、SF、恋愛、法廷、分野を問わず、手許にメモを用意して走り書きする。
今では、印刷された活字だけではなく、Web上に公開されたものに対してもしてしまう。
彼が逢いに来てくれたとき、書き散らしたメモを見つけた。
自分以外が読んでも、なんのことかわからない。
書いた本人でさえ、すぐにはどの話のことなのかわからなくなる。
1年間にどれほど読めるか、やってみたことがあった。
読むスピードは、比較的早いと思う。
1年365日、読んだ本の題名と作者名を書いていった。
285冊。
さすがに、数をこなしただけで、内容をはっきり覚えていない。
丹念に読み込みたいとき、目的があって読むとき。
私はメモでなくノートを用意し、ポイントをメモしていく。
子供の頃からの癖は、今も続いている。
2005年07月14日(木)
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