無音の会話
今日は彼が煮詰まってる様子。
気分転換に行って来ると、声に元気がなかった。

テレビを観終わってPCをつけると、彼からメール。
10分前に送信している。
なんでケータイじゃないんだろう。
ボイスでなくて、久しぶりにメッセンジャー。
これにも違和感。
しんとした部屋で、キーボードを打つ音だけがする。
彼は気分転換できたようで、楽しそう。

話していると次々に言葉が浮かぶのに、
画面に現れる文字に返す言葉が、なかなか浮かんでこない。


*** *** *** *** ***

彼の書いた一言が引き金になり、どんどん険悪になっていった。
浮かぶ言葉がなくなってしまい、真っ白になっていく。
そして、呆れたような開き直った彼の一言で、暴発した。
それだけしか浮かばなくなった。
また始まった。
ちゃんと自分でわかっているのに、それ以外浮かばない。
吐き出さないと抱え込んだまま、どんどん大きくなりそれだけに支配される。
言えば彼がどんな気持ちになるかわかりながら、抑えられなかった。

ちょうど1年半前と同じ。
あのときも2ヶ月引きずって、彼が逢いに来た数日後に別れを切り出した。
似たような感覚が押し寄せて、どうしても抜け出せなかった。

4年前に死ねばよかった。
打った後、少し眺めて、いけないダメだと思いながら消去できなかった。
送った瞬間、彼からの返事を見たくなくて落ちた。

1年半前と今との違いは、たくさんある。
あのときは、彼と私だけの問題だった。
私は言いたいことを抱え込んだまま、彼に話さなかった。
今は、テリトリーを侵された。
私の領域に、距離を考えず入り込み、土足で踏み荒らされたことが原因。
彼の顔を見て安心したのに、顔が見えない、声も聞けない状態で、またあの嫌悪感
が襲ってきた。
あんなくだらない女のせいで、どうしてここまで。
一生、憎み続けるよ。
私は決して忘れない。
死んだほうがよっぽどましだと思えるほどの苦しみを味わえばいい。

あの時と違って、今の私と彼には希望があるのに。
明るい場所へ向かって歩き出したのに。
ようやく暗い闇から抜け出せたのに。

私を連れ戻そうと必死になっている彼を信じたい。
彼に逢った直後から好転し始めた現状が、このまま続いていけばいい。
私に逢いに行ったから、いいことが起こった。
彼が逢いに来てくれたから、ほぐれだした。
互いに喜び合った今が続けばいい。

2005年07月05日(火)

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