ほぐれた心
彼が逢いに来てくれたおかげで元気になった。
迎えに行ったのは最寄り駅まで。
階段を下りるだけで、ふらついて倒れそうだった。
全身が萎えたようで、顔色も悪かったと思う。
起きたのは深夜2時過ぎ。
眠ろうとしても数時間で起きてしまうことが1週間続いていた。

いつものように、少し眠ろうと一緒に横になっても眠れなかった。
その代わり、滅多に見られない彼の寝顔を見つめた。
彼が起きて、限界になったのか一人で横になると熟睡してしまった。
これも初めてのこと。
彼がいるときに一人で眠ってしまうなんて、今までは一度もなかった。
安心しきってるんだと思う。

彼と出かける前に引きずり出した右足は、外を歩くと上がらなくなり
夜には部屋の中も歩けなくなった。
彼に抱え上げられて、部屋の中を移動した。
左半身と右半身を触って、右側のほうが冷たいと彼が言った。
なのに、両手は熱を持って真っ赤になり浮腫んでいった。
分刻みで、身体の変調を見た人は彼が初めてだと思う。

それでも彼は、元気になってよかったと言った。
何かに手を伸ばして支えなければ、立っていられないのにと
元気なのは首から上だけ、と言ったけれど彼の言うとおりだった。
身体は動かなくなっていったけれど、気持ちが明るくなった。
私の心をほぐしてくれる。
本当に嬉しい。



2005年07月03日(日)

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