病院探しと結婚観
気が緩んで会社を休んだ。
理由は悪寒と腰痛。
さっきから雨が降り出した。
ああ、腰痛の原因はこれだったと気づく。
雨が降る前の湿度変化を腰が敏感に察する。
子供の頃からの腰痛の原因。
国立がんセンターに電話をして、予約が取れないことを
知った。ここは重篤な患者さんを優先的に受け入れる
ところだったと思い出した。
癌だと診断されて、真っ先にセンターのサイトを
読んだ記憶が戻った。
次に、やまが入院していた病院に電話をした。
紹介状なしでも大丈夫だと聞いて安心した。
この病院は、私がまだ行ったことのない街にある。
もう一つ気になっていた病院もある街。
街探検を楽しもうと思う。
「代表取締役」のステキな肩書きを持つ叔父に電話した。
教えてもらった番号は、大阪のもの。
この番号で出てきたって事は、今は大阪にいるのねと
笑ってしまった。
来週、東京に行くので、昼食ならおごってやれると
頼もしい返事をもらった。
あの父親に何か頼むと、必ず一言余計なことを
言うだろう。
だから何かあったら、いつでも電話しておいで。
一言どころか、イヤになるほど言われるよ。
私の住所を何度も間違えながら聞こうとする。
何してるの?
今パソコンの前にいて、地図で場所を調べてる。
叔父の息子、つまり私の従兄弟のケータイ番号まで
教えてくれた。
それも、会社用と個人持ちの両方。
Yに電話すると、私がご馳走しないといけないじゃない。
ついでに私の仕事も話し、ぜひ会社でお茶汲み係りとして
採用してくれと頼んでおいた。
彼は、私の今の状態を心配してくれている。
だからさっそく報告した。
ようの親戚って、社長が多いの?
多いかもしれない。
すごいね、いいね。
別に、いいことなかったよ。
私が親戚に頼らないのは、コネの怖さを知っているから。
年中、親戚間で揉め事があるから。
今までみんなが、私を遠巻きに心配していたのは
父親が傲慢で、私に手を差し伸べると暴れるから。
今のおまえが不憫だよ。
小さい頃に恵まれすぎたからかな。
あれが恵まれてたの?
精神的には、恵まれてないか。
今、お金はないけど、開放された気分だよ。
清貧ってヤツか?
一杯の掛け蕎麦みたいか?
東京じゃ、掛け蕎麦すら高いんですけど。
叔父との20分ほどの電話で、たくさん笑った。
彼の知らない世界を、私は持っていた。
私が忘れかけていた世界。
彼と結婚について話していたときのこと。
お互いの実家に世間で言うところの格差があり
女性の実家が格上の家だとみなされると
男性側の両親は、気後れし遠慮がちになる。
これが、今も根強く残る日本社会の一側面。
だから、私は結婚制度を敬遠してしまう。
愛し合った男女が一緒にいたいと思い
それは個人の感情の結びつき。
なのに結婚になると、今でも家同士の結びつきと
捉えられる。
それが疎ましい。
2005年02月24日(木)
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