もっと いつも ずっと
君とは手を繋がない。
君が嫌がるせいもあるし、私も嫌がっているのに
強要してまでと思わないから。

彼は知り合った頃、傍に近づくのを嫌がった。
いつのまにか、いつも手を繋ぐようになり
運転中も握り合っていた。
今回のデートでもそうだった。

君は私に合わせて歩かない。
最初は戸惑ったけれど、いつのまにかどうでもよくなった。
だから私は私の速度で歩き、君はたまに振り返って
私がいるかどうか確かめる。

彼は私と同じ速度で歩いていた。
いつも横に並んで歩き、今回は彼のコートのポケットに
手を入れて歩いた。

彼も君も、外でべったりするのを嫌がる。
なのに、いつのまにか彼は、外でも
私の傍を離れなくなった。

君は触れられるのが嫌い。
髪も身体も顔も。

彼もそうだった。
だけど、私には全て触れさせてくれた。
いつのまにか
 よう 触ってて
と、言うようになった。

彼がどれだけ嫌がっても、私は徐々に距離を詰めながら
触れることに慣れさせた。
それは、私が彼に触れたかったから。

君が嫌がることを知ると、私は距離を置いたまま
無理させてまで、触れようとは思わなくなった。

彼からメールが来た。
 ようとは、いつもずっと触れ合っていたけど
 よう以外の人とそうしようなんて思わなかった。
 セックスが終わってしまうと、相手を不潔に感じて
 触るのがイヤだった。

今回、私は逢った瞬間から、彼に触れたかったけれど
彼に避けられるのではないかと気にしていた。

体重が増え、身体つきが変わった私を見て
すっと冷めてしまうのではないかと。
それならそれで仕方ないと思っていた。

 外見がどれだけ変わっても、ようはよう。 

何度もメールや電話で言っていても
実際に逢うと、どうなるかわからないと思っていた。
逢っている間は前と同じように振舞えても
別れて我に返った時、連絡はなくなるかもしれないと
覚悟もした。

今日届いた彼からのメールにあったのは
 
 もっと触れていたかった。
 次に逢う時は、ずっと触れ合っていたい。
 もっと、もっと。

2005年01月06日(木)

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