別れよう
3連休最後の午後、私から電話した。
君のしてくれた心配は
食べるものあるの?
あるような、ないような。
何が食べたいと聞かれ
おいしいケーキとおいしいチョコとおいしいアイスと
と、全部に「おいしい」をつけた。
生きていく上で必要な栄養より、お菓子の類が欲しかった。
それは、君との地に足のついた「生活」より
「イベント」要素のあるものを欲するのと同じ。
明け方4時まで話した。
話し合ったというより、私が切々と訴えた?
以前、愛だの恋だの言ってられるヤツは羨ましいと
君は言ってた。
君にとって私は何?
難しい質問だな。一言では言えない。
オンナは、こんなとき単純だから
例えば、最初の頃イヤになるほど聞かされた
いなくなるとダメになる とか
死んでしまう とか
そんな甘ったるい、本心でなくても
そんな言葉を期待してしまう。
仕事をしていくのに必要な人間。
いてもらわないと困る。
これはある意味、最上級の望まれ方かもしれない。
だけど、いつも雇われる立場だけの私としては
「社員」は替えのきくもので、流動的なもので
嬉しい言葉じゃない。
君がいなくなるのは残念ですよ。
またいつでも戻ってきてください。
いつも最後に必ず言われたけど、社交辞令で
おべんちゃらで、言った直後に忘れるたぐいの
口からでまかせ。
俺の身体の半分は、個人としての俺で
もう半分は、会社としての俺。
オトコは、リタイアしたら、何も残らないよね。
濡れ落ち葉って言われるぐらい。
温度差、意識の差。
お互いの求めてるものが、かけ離れていった。
本気で必要だと思っているのかわからない。
仕事上のパートナー。
性欲を満たす相手。
部分を切り取っただけの相手だと
感じさせる君なのに。
私は、君がいないとどこにも行けない。
歩いて行ける距離に何もない。
そんな生活に疲れた。
夜明け近く、別れようと言ってしまった。
なんとも形容しがたい君の表情。
2004年07月19日(月)
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