ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2023年05月30日(火) やがて消えてしまう

午後から雨が降り始める。梅雨らしく真面目な雨であった。

今のところ大雨の心配はなさそうだが雷が鳴り始めている。

少しびくびくとしながらこれを記し始めた。


今朝の山道では野宿と思われるお遍路さんが歩いていた。

あまりにも大きな荷物で前屈みになっており辛そうな足取りであった。

しばらくは雨の日が続きそうなので気遣わずにはいられない。

まだ若い青年であったがお遍路を決心するには余程のことがあったのか

「自分探し」と云う言葉も耳にするが貴重な「気づき」があることを願う。


山里の民家が見え始めた処にお客さんのお宅があり寄っていた。

昨日事務所に忘れ物をしていたので届けに来たのだった。

そうしたら「ちょっと待って」と言って畑から野菜を引いてきてくれる。

大根とサニーレタス。獲れたての新鮮な野菜はとても有難かった。


お昼休みに椎名誠の「続・大きな約束」を読了する。

あとがきに私小説のプライバシーに関することに触れていて

私にも心当たりがあるだけに深く考えさせられた。

私はもちろん作家ではないので読者の数はほんの僅かであるが

20年以上もこうしてネット上に日記を書き続けていると

まだ結婚前の息子や娘のこと。結婚してからは孫たちのこと。

躊躇することなくありのままに書き記して来たのだった。

家族には未だ誰の目にも触れていないはずではあるが

私の死後もしかしたら「発見」される可能性は大いにあると思う。

それもこの日記サービスが存続していればの話であるが

いっそ綺麗さっぱり消滅した方が良いのではないかと思い始めた。

そうすれば家族のプライバシーも守れるのではないだろうか。

不愉快な思いをさせたり傷つけることもないのではないだろうか。


孫たちのこと、特にあやちゃんのことを書きたくてならないけれど

決して書いてはならないと心に決めている。

公にしてしまったらどれほど傷つけることだろうか。


その代わり自分のことはとことん書き続けようと思っている。

もっともっと自分と向き合うべきなのだ。


どれほどの愚かさも赦したい。たとえやがて消えてしまう命だとしても。




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