2020年06月18日(木) |
ひとからどう思われようと |
大雨の予報が出ていたけれど幸いそれほどでもなかった。
ただ気温がぐんと下がり半袖では肌寒いほど。
夜明け前いつものようにパソコン画面に向かいながら
「さげすまされる」ことについてふかくかんがえていた。
それがどれほど愚かな事かとっくに知っているつもりだけれど
ぐるぐると堂々巡りのようにそれがおそってくるのだった。
まだ私が若かった頃、とある文学賞の表彰式に出席したことがある。
佳作入選だったけれど生まれて初めての事でとても嬉しかった。
どきどきしながら自分の順番を待ちつつ隣の席の女性に話しかけた。
そうしながら緊張を少しでも和らげようと思っていたのだと思う。
その女性は何も応えてはくれなかった。「ふん」という顔をして
一瞬私をにらみつけてから真っ直ぐに前を向き胸を張り続けていた。
同じ仲間ではなかったのだ。見あげるほどの高い場所に居たひと。
私は哀しくてたまらなくなった。場違いな場所に居る自分を感じながら
堂々と胸を張れない。こんなに嬉しいのにどうして哀しいのだろうと。
そんな昔話をどうして今頃と思うかもしれないけれど
あの時と同じ哀しみをいまあじわっている。それは毎日まいにち。
「ひとからどう思われようとじぶんを貫くこと」そんな言葉を信じる。
信じるしかないと思ってただただ書くことを諦めずにいる日々。
胸に勲章を付けた歌人でもなければ詩人でもない。
だからこそ書けることがあるのかもしれないと一縷の望みを捨てずにいる。
負けるもんかと思う。そうつぶやきながら自分の背中を押している。
私は蔑まされるために生まれて来たのではないのだと思う。
どんなに見下されても私はわたしであることを貫き通してみせよう。
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