少しひんやりの朝。日中も爽やかな風が吹き過ごしやすい一日。今日も川仕事を終えるなり山里の職場へ走る。出来る事を精一杯に。今日も心地よい疲れだった。山里で見つけたこでまりの花。昔からとても好きだった花。思わず足を止めて見上げる。なんだかとても懐かしく感じる。二十歳の頃だったか詠んだ一句をふと思い出す。指さきにこでまり散りし白い夢40年以上の歳月が流れてもしっかりと憶えている。あの頃なにを失ったのだろう。なにも思い出せないと言うのに