雨はやんだけれど青空は見えずどんよりとした曇り日。 しっとりと湿った雀色の田んぼなどながめていると。 秋が深まったことをしみじみと感じるのだった。
母の経過はよし。もう明日にでも退院できそうだと言う。 ほっとしながらも。もっとゆっくりと休ませてあげたくなる。 日中に『寝る』ということなどまったくなかった母だもの。 うつらうつらと何も考えずに安静な時を過ごさせてあげたかった。
母のことを気遣いながらも一日は平穏に暮れていく。 今はこうしてとりとめもなく記し始めているけれど。 ついさっきまであたまの中が真っ白になっていた。 時々そんな時がある。ぼんやり病というのかもしれない。
書かなければいけないことは何もない。 いったい何を書けばいいのだろうと。 壁にぶち当たったような気分になるのだった。
そうして一年前の自分に会いに行く。 そこで娘のサチコに会ったのだった。 寝ても覚めても娘の事ばかりそんな私がいた。 2009年の10月。記しておいてよかったと心から思った。
あの時の親心。そうしてすぐにおとずれた寂しさ。 そのどうしようもない寂しさの中にぽつんといる自分。
あれからもう一年が経とうとしているのだった。 寂しさはどこにいってしまったのだろう。 サチコのいない暮らしにすっかり慣れてしまった自分がいる。
それが歩むということだろうか。 それが生きた証だとでも言うのだろうか。
気がつけばまたこうして今を記している自分。
無意味な事かもしれないけれど
いまここにいるよとさけぶようなきもち。
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