昨夜眠りにつくまえにふっと開いてみた本から はらりっと白い紙きれが舞うように落ちてきた。
ノートを千切り四つに折りたたんだその手紙に。 またいっぱい話そうねって走り書きの懐かしい文字。
たぶん10年。ずっとこの本のなかで眠っていたのか。 それがやっと私の手のひらに届いた瞬間でもあった。
あの頃の彼女はとても悩みながら日々苦しんでいたっけ。 うなずきながら慰めながらかといって何の力にもなれず。 ずっと見守り続けていた日からこうしてはるか歩んで来た。
いまはたくましいお母さん。この夏再会した日の笑顔が。 とても嬉しかった。もうだいじょうぶ。きっとだいじょうぶ。
手紙をそっとまた折りたたみ。その本に願いをこめて預けた。
わたしはひとが愛しくてならない。
そのひとの未来に会いにいきたくてならない。
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