| 2007年09月15日(土) |
柿の実ひとつくださいな。 |
くもり時々雨そして時々の太陽。
こどもの声がする。おんなのこ。
ふたり。お姉ちゃんといもうと。
お店やさんごっこしてるみたい。
いらっしゃいませ。さあどうぞ。
やがてけんかが始まる。泣き声。
お姉ちゃんのばか。えーんえん。
これわたしの。かしてあげない。
お姉ちゃんがすごいいばってる。
うらの空き地の柿の実がすこし。 かーき色なのが窓から見えては。 そこからさっきの雨がぽたりと。 夏草の生い茂った緑へと落ちる。
太陽が御用聞きさんの顔をして。 ごめんください。こんにちはと。 柿の実ひとつ。くださいなって。 夏草の声がする濡れた緑の声で。
お姉ちゃんのばか。えーんえん。
もういっつも泣いて泣くばかり。
いっかいだけ。ちょっとだけよ。
お姉ちゃんがとうとう負けたね。
こどもの声がする。二人ぼっち。
柿の木の向こう側もやっと晴れ。
ほのぼのと午後はまぶしくなる。
いらっしゃいませ。さあどうぞ。
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