真夏のような暑さだった。ぐんぐんと稲がその青さを光らせて。 風がくすぐるように流れていく。とどまれずどこまでも夏の匂いがした。
夏遍路さんはなんぼか辛いことだろう。腕が真っ赤に日焼けしている。 ふたりともまだ若くて。白装束を肩まで捲り上げていた。もくもくと。 太陽のしたをひたすら歩いて行くのだ。がんばれ札所まであとすこし。

さてと。そうだった。あたしも昨日はちょっとがんばったんだ。 えらかったなあたし。ごほうびにビールをたんとたんとお飲み。
だけど現実はとても厳しい。まるで絞り切れないボロ雑巾のごとく。 汗をたまるもんかというくらいかいて。へなへなで帰って来たのだ。
結果はとにかく頑張った。全敗だったけど精一杯やれたんだと思う。 体力の限界とか思うとそれはそれでちょっと悲しいし悔しいのだけど。
ここまでだって決めちゃいけないって思うんだ。
もうお終いになるもんね。いやだいやだ。あたしはまだ歩いて行くんだ。
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