青空がいいきもち。いっぱいの洗濯物と。燕の声。 鉢植えのキャットテールのふわふわの紅がきらり。 こころがすごくやわらかになる。息をしているのが。 じぶんなんだけどじぶんじゃないような不思議な朝。

サチコは彼と魚釣りに行く。 あたしはあたしの彼と作業場の掃除をして。 今季の家業をきちんと終えほっと安堵するばかり。 これからしばらくは余暇を楽しめることだろう。 一泊でいいから旅行に行きたいなと彼は言っている。 あたしは。うんあたしも行きたいけど。なぜかちょっと。 もしかしたら行かないかもしれないと言ったら。 彼がちょっと悲しそうな顔をした。ごめん・・。
午後。またプレステを貸してもらって『トキオ』を観る。 一昨年NHKで5週連続で放映されたドラマだったのだ。 国分太一が父親の役で。時生の役は桜井翔だったんだけど。 原作を読んだ時のあたしのイメージとぴったりだと思った。 ほぼ原作に忠実。そういうことにしておきたい。これでいいのだったが。 「トキオっ、花やしきで待ってるぞ」声をかぎりに叫んで欲しかっただけ。
全編で5時間。途中来客があり一時中断。 「こんにちわあ!」って例のふたりが来てくれたのだ。 たこ焼きを買って来てくれてゴチになる。
なんだか不思議だった。だってふたりともほんとにお客さんみたい。 食べ終わると。もう自分の部屋がないものだから。居場所がなくて。 さっさと帰ろうとするのを。引きとめようともしない母親までいて。
だってもう寂しくないのだもん。喉元過ぎればなんとやらって言うし。 縁側の廊下の窓のところで。レースのカーテン越しにふたりを見送る。
うしろ姿見ながら。夫婦なんだなあ・・ってつくづくと思った。
サチコの釣果はキス5匹。天麩羅にして塩コショウで食べる。
さんにんに慣れた。サチコがはしゃいでいる声が愛しくてならない。
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