職場の近くに小学校があって。いつも午後3時半頃になると。 音楽が流れ始める。それは結構大人びた流行の曲だったりで。
私はその頃ひと休み。外に出て合歓の木の下で深呼吸をする。 そうして仰ぐ空が大好き。冬の初めの凛と吹く風達のことも。
合歓の木の向こう側は空き地。ついこの前までコスモスが咲いていた。 セイタカアワダチソウも。それからねこじゃらしみたいな草の穂達も。
いつの間にか冬枯れの景色。土色の草を踏むとしゃらしゃらと声がする。 そしてくっつくものがある。実だか種だか。にんげんが好きらしくて。
空き地の向こう側は喫茶店。駐車場のフェンスに風車がたくさんあって。 それはペットボトルで作ってあるのだけど。カラフルに色を施してある。
今日は北風。止ったかと思ったら勢いよくそれがくるくると回るのだから。 飽かずにずっと見ていたくなる。風よもっと吹け吹け。子供みたいな気持ち。
つかの間のひと時。もうそれだけが一日であるかのように思う。 とても不安なことがあったような気がしていたが。やはり気のせいだった。
帰り道。牧場の銀杏はもう散り始めている。そのゆるやかな坂道が黄金色。 子牛がじゃれていた。頭と頭をごっつんこさせて。後ずさりしながらまた。 少しだけおっきくなったから。ちょっと力比べをしていたのかもしれない。
ほのぼのと眺める。ほんの通りすがりの一瞬が。心に残る嬉しい場面だ。
バックミラーが夕陽に染まる頃。 今日はとてもいい日だったなあ・・って思った。
それから。晩御飯なんにしようかなあって。思った。
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