My life as a cat
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2018年02月10日(土) 20年後の肖像

二夜連続レイプが主題の映画を観てしまった。昨夜は″Hounds of Love"というオーストラリア映画。わたしが″第二の故郷″と呼んでいる西オーストラリア、パースで実際に起きたDavid and Catherine Birnieの事件をベースにした話。WIKIで読む限り8割型は実話に忠実に描かれていて、何より現地で酒やらドラッグで脳みそを破壊された人なんて見慣れているし、昼間の光溢れる風景とはうって変わった夜の静けさや暗さ、隣人との距離感、気軽なリフトのオファーなど、この空気感が体で理解できてしまうから、″自分も被害者になり得た″という恐怖でひたすら鳥肌が立った。オーストラリアではメインの入り口や通りに面した窓は格子戸とその内側のガラスや木のドアと2重になっている家が多い。映画の中で少女達が監禁された家も典型的なオーストラリアの家で、入口から逃げるにはロックを二つ外さなければならなかった。今わたしが住んでいる家は雨戸と窓ガラスのみ。隣近所もこんな感じだ。オーストラリアの治安が極めて悪いとはひとくちには言えないが、やはり本能的に感じる危険度はあちらのほうがよほど高かったと思う(わたしは家で寝ている時に5人の大男の強盗に窓ガラスを全部割られて押し入られたという恐ろしい経験もある。幸い怪我はなかったが、精神的にやられてしまい、しばらく夜が来るのが恐くてたまらなかった。。。しかも、この話をオーストラリア人にしても誰もさほど驚かなかった。自分もそんな経験をした、なんていう人が半分もいた)。

今夜は″ELLE″というフランス映画。イザベル・ユペールが自宅に押し入ってきた男にレイプされるところから始まるミステリー。どきどき、はらはら、のめりこんで鑑賞できたのは前半のみで、後半からストーリーは到底凡人には理解できないヘンテコな展開となっていき、最後は目が点になって終わった。しかし、わたしにとってこの映画の見どころはイザベル・ユペールである。レイプされて胸を露わにしたり、性的にも自由奔放で色んな男から誘いの電話を受けたり、無邪気な感じで他人の家庭を片っ端から壊していく女の役なんて普通の64歳では出来ないでしょう。くたびれたとか縮んだとか、また無理に若作りしてるとか、そんな雰囲気は微塵もない。こんな役どころでもなおエレガントな雰囲気を保ち続けられるのもこの人のすごいところ。VOGUE Japanにインタビューが載っていた。この箇所を読んでニヤリとした。

(以下抜粋)
ーーーところで、20代の頃から全く体型が変わっておられません。エクササイズや何か特別なことをなさっているのですか?

何もしてないわ。歩くくらいかしら。本当はスポーツをした方がいいようだけれど、トレーニングが好きじゃないの。私にとって唯一のスポーツは舞台に立つこと。もしくは日本女性のように、食事のボリュームを意識することかしら?
(抜粋終わり)

だって、まさにわたしのダイエットと同じ。スポーツやトレーニングは嫌いだ。寿命が縮むような気がして息をはぁはぁさせて走ろうとか無理に筋肉を傷めつけようとか絶対に思わない。たっぷり歩いたり泳いだりした後の心地良い疲れが好きだ。そして多くの欧米人がする″日本食は体に良い″という勘違いをしていないところが気に入った。確かにハンバーガー、フリット、ステーキなんかと比べれば″スシ″は体にやさしいかもしれないが、たっぷり砂糖の入った酢飯や今どきダイオキシンで汚染された生魚だって沢山食べてしまえば太るし体に毒も貯まる。それに日本人がみんな梅干しごはんとひじき煮と豆腐と味噌汁で生活しているわけではない。Cook.PADなんかで人気のあるレシピなんかやたらマヨネーズとチーズのオンパレードだ。それでも太った人を見かけないのはやっぱり食事のボリュームだろう。

映画を観終わっていつまで持つかわからない決心をする。イザベルのような64歳を目指す、と。


Michelina |MAIL