けろよんの日記
DiaryINDEX|past
2024年09月23日(月) |
ムーランルージュ(ダブルキャストの妙) |
9月の3連休は話題のミュージカルMR! 初観劇。 劇場に赤い風車と青い象があって、座席によっては視界が一部遮られること。 昨年の東京公演では高額なチケット代にもかかわらず追いチケットをする人が 続出した、ということだけ知ってました。。
2001年の映画「ムーランルージュ」 ニコール・キッドマン、ユアン・マクレガー主演のミュージカル映画の舞台化。 ムーランルージュのスター、サティーンと若きアメリカ人芸術家クリスチャン の恋物語です。あらすじは「椿姫」「ラ・ボエーム」的なやつ。
9/16 13:00 サティーン(平原綾香)、クリスチャン(甲斐翔真) 9/21 13:00 サティーン(望海 風斗)、クリスチャン(井上芳雄)
1回目はその緻密さ・迫力・豪華さに圧倒され あ、これは確かに人気でるやつ。 と納得度高かったです。 が、、 2回目の衝撃は遙かにそれを上回りました。 全く別ものやん・・・。同じ脚本、同じ音楽でこんなに違うものなのか! と。 なんなんでしょう。 どちらが優れている、というのではなくて別ものの舞台という風に 取りました。これ完全に好みの問題ですね。ガラスの仮面の マヤと亜弓さんの奇跡の人みたいなもんです。
16日版は 2人の愛の物語が。21日版は芸術と才能と人間模様が前面に出ていました。
まず16日版、 平原サティーン、 見事な歌と声です。彼女の舞台は初見ですが、 なるほどムーランルージュを牽引するスターに相応しい。 強い低音、伸びやかな高音、小さくささやきかけるハスキーヴォイス。 しぐさや台詞の発声に女性・母性らしい「情」を感じました。 それに包まれると団員たちがママと慕うのもわかります。 そりゃ公爵様も入れ込むし、クリスチャンもズブズブ溺れましょうよ。
甲斐クリスチャン リアルクリスチャーン! キャスティング大成功。 若くてハンサムでピュアピュアな大型犬。 若さ故の傷つきやすい繊細さ、青くて怖い物知らずの暴走。 愛でて甘やかしまくりたい気持ちと、この若造がもっと空気読めやーーーーー! と苛立ちという相反する感情を呼び起こすのです。
全ては愛のために!
21日版
望海サティーン この役は望海さんにもぴったりと考えていましたが、 平原サティーンの歌が予想以上に素晴らしかったことで キャラクターとしてどんな差異がでるのか???!がありました。 実際に聞き比べると声の質(娘は透明性と表現)、ちょっとした音程のゆらぎという「歌」は平原サティーンの方が安定生があったように思いました。 ですが、登場人物の心、物語の歌唱としては望海サティーンに広がりがあったと 思います。コメディ部分の台詞回しや間の取り方も望海さんの方がこなれた風に感じました。宝塚意外に喜劇要素ふんだんにあるし一日の長であろうか。 勿論ショースターとしての輝きは言うまでもありません。 だいもんダイヤモンドだもん。 ロートレック(上川 一哉)とのやりとりで「僕のミューズ」「私の天才」ってのがゾクゾクするほど好きでした。このロートレックがまた出色でしてー。 井上クリスチャン プリンス界の老舗(笑)からもはや帝王。(笑笑) 誤解を恐れずにいうとおっそろしい高等技術でクリスチャンになってる感。 ミュージカルスターとしての格がが違うんですよ格が。とでも言いたい。 登場した瞬間の場の掌握度合!強制力!。(褒めてます)
望海×井上の組会わせ。ダイヤモンドの相乗効果えげつないわー。(褒めてます) ツヨツヨ井上さんにツヨツヨ望海さん。 (愛のデュエットの声が完全に男役のそれっす。) エリザベートの井上トート×山崎ルキーニ思いだしちゃっった。 歌で殴り合い(笑)。 アンサンブルも影響を受けるのかムーランルージュという背景のショー要素が ド派手になります。(笑笑)
望海サティーンは井上クリスチャンを愛していますが、 その対象の大部分が「才能」をひっくるめてませんか?と思わされる。 平原サティーンがクリスチャンの歌を世に出したいと思ったのは それが二人の愛だから がより強い。 望海サティーンはクリスチャンの歌を世に出せば必ず認められるという プロデューサー的な要素もかなり入ってる。 気もする。
サティーンのパトロンの公爵様に脅されて別れを告げた後のシーン、 甲斐クリスチャンは純粋に等身大に傷ついた若者なんだが、 井上クリスチャンは闇落ち度が高い、、人外に堕ちてます?。 とか思わせながら、最後に「僕を見て・・・。僕を見て・・・。」と子犬のように 訴えるの反則。可愛す。
同じ舞台を何度もみたい。 ダブルキャスト、トリプルキャストは出来れば全てみたい。 舞台ファンあるあるですが、 コロナ下のこの数年は舞台がかかっても ダブルキャストでも固定チームを作ってチーム別の上演が スタンダードであったかと思われます。(許すまじコロナ禍)
それにしたってここまで違う??? と自分の観劇人生で最も驚いた舞台でありました。 甲斐×望海 平原×井上バージョンもあるんですよね。 えーこれってまた変わってくるの??? 他プリンシパルも役代わりあるのでめちゃ観たいですわ。 再演、、ありますよね。チケット怖い・・・。
|