心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2008年07月20日(日) 液晶モニター購入

土曜日。

今まで使っていたCRTモニターは、2001年か2002年頃に買ったものでした。
茨城から長野に帰る途中、秋葉原に立ち寄ってパソコンショップを冷やかしていたら、当時流行りだしたハイ・コントラスト・ブラウン管の美しさに心を打たれ、いきなり衝動買いしてしまったのでした。
しかし6〜7年も使っていると、経年変化でカラーバランスが若干崩れてきます。普段の使用にはまったく問題ないのですが、ある特定のジャンルの映像を見ると「う〜ん、今一歩」と感じてしまうわけであります。ディジカメやスキャナーのような入力機器でも、プリンターやモニターのような出力機器でも、やっぱり重要視されるのは人の肌色の再現性ですな。(どんな動画か、それ以上突っ込まんといてくれ)

それから最近は液晶を使っている人のほうが多くなりました。シャドー部(暗い色)の再現性はブラウン管と液晶ではずいぶん違います。カメラにしてもフォトレタッチにしても、液晶で見ることを前提に画像を調整されたものが増えてきたわけです。それをちょっと暗くなった古いブラウン管で見ると、「黒い部分がつぶれてよく分からない」状態になってしまいます。
逆にブラウン管で調整したものを、液晶で見ると明るすぎたりして。

幸い副業の金も入ったので、
http://www.eizo.co.jp/products/lcd/s2411w_s2111w_sp/index.html
の店頭処分品を、わざわざ高速を使って買いに行きました。

帰りにAA会場の前を素通りして帰れず、ミーティングにも出てきました。

日曜日。

娘たちと市民プールへ。なんだかオトーサンの休日家族サービスになりつつあって、そんなことより家でゴロゴロしていたい気分なのですが、仕事の都合で勝手に一週間延期したので、再延期というわけにもいきません。

長女曰く「パパ、顔のシミが増えたね」

うーむ、男子三日会わざれば刮目して見よ、という言葉がありますが、よく見てるなお前。それと、世の中の半分ぐらいは女だけど、そこまで遠慮のないことをいきなり言う女はお前ぐらいだ。これからは美白がテーマでありましょうか。

父親の作ったカレーを一緒に食べ、仲良くビデオを見ていた少女が、夜中に突然起きて父親を刺し殺す事件がありました。

「ひいらぎさん、良かったですね。殺される前に別居できて」

って、シャレになってないですよ、それ。


2008年07月18日(金) 木曜金曜

木曜日の話ですが、会社の新人歓迎会でした。
新人さんは、事務のパートさんで、お年は26才。ただし、事前に確認があって、実は彼女は○○さんの奥さんなんだけれど、それで仕事が何となくやりにくいようなら、雇用の話はなかったことにするから・・という打診がありました。そこで「嫌だ」と言える人は滅多にいないと思うのですが、どうでしょうか。

○○さんは40才だから奥さんは14才年下。はっきり言って上司に頼んでの縁故採用なんですが、それにしても会社に行っても妻がいるって、僕だったら望まないところです。会社の文書管理システムを探してみたら、慶弔報告の中に、先月結婚したという告知が入っていました。新婚さんだったんですね。

ところがです。歓迎会で奥さんのほうの隣に座ったので、ちょっと突っ込んだところを聞いてみたところ、実はこのお二方、籍を入れたのは先月だけど、二年半前から同棲していたのだそうです。当時ダンナのほうが38才、奥さんは23才か。僕も見習わなくてはいけませんね。

ところで○○さん。こんな若い奥さんがいるんですから、しょっちゅうデロデロに酔っぱらって帰るのはよした方が良いですよ。でも、歓迎会では奥さんが飲んでいて、ダンナはハンドルキーパーでした。

僕が離婚したことは職場では上司(と総務)以外にはまだ伏せてあったのですが、いつまでも隠しておいても余計な気を付かせてしまうので、宴席でカミングアウトしておきました。やっぱり皆の関心は「慰謝料とか、養育費とか、どうなんですか?」という話であります。新婚の夫婦を横に「今の日本では3組に1組が離婚するのです」という話をしてしまいました。

金曜日は精神科医の診察日。先月会社の健康診断があり、たまたまその結果のコピーを持っていたので、先生に見せました。もう先生が肝臓の数値をカルテに書き写すこともありません。

健康診断の結果は「体重の減少」以外は異常なしです。そして、体重の件はかかりつけの医者に相談しろと指示が書いてあります。なので、それから体重の話になりました。

「いまよりずいぶん太っていた時期がありましたよね」
「あれは確か薬のせいでしたよ」
「ミラドールですね」

生命の系統発生図ってのがありますが、医薬品も系統発生のように開発されていくのだそうです。少しずつ化学構成を変えて新しい薬を作っていくのですから、生物進化の過程に似るのも当然かもしれません。そして、ミラドールのご先祖は消化器系の薬だったのだそうです。
現にミラドールはうつや統合失調の治療にも使われる向精神薬ですが、胃潰瘍の薬でもあり、胃粘膜の血流を良くして治りを早める効果があります。そして胃腸の働きを活発にする=食欲不振を解消する効果もあるので、食べ過ぎて太ってしまうわけです。

あの頃、体重抑制のためにいろいろ努力をしましたが、一番効果が大きかったのは、ミラドールを処方から外したことだったのかもしれません。太っていた頃に知り合った人々は、痩せた僕を見て病気かと心配してくださいますが、単に「元に戻っただけ」なのです。

「食べられないならミラドールを処方しましょうか?」
「薬を使ってまで体重増やそうとは思いません」

そんな感じで、少し長めの診察でした。ちなみに、ミラドールはドグマチールという商品名のもあります。こう書くと「私は痩せたいので、ドグマチールをやめてもらうように医者に言う」という人が出てきてしまうかもしれません。必要な薬だから処方されているってことは忘れないでください。

うつを改善する薬に食欲を増す効果があるならば、逆に食欲を抑えるダイエット薬に「うつになる」副作用があっても不思議ではありません。スリモナ(リモナバン・アコンプリア)という食欲抑制剤がありますが、これは10人に一人にうつ、100人に一人に自殺企図の副作用があって、うつ病の人には禁忌となっています。
うつの治療経験を正直に申告すれば、食欲抑制剤を処方する医者はいないだろうと思います。精神全般にブレーキがかかった「うつ状態」の治療するために、アクセルを踏むための治療薬を飲めば、同時に食欲が刺激されて太ってしまうこともあります。そこで高価なダイエット薬・ダイエット用品を購入したり、運動に金を使うよりも、うつを早く治す努力をしたほうが安上がりなんです。


2008年07月16日(水) 3年経っても

3年経っても、5年経っても、まだ「自分のため」にAAミーティングに通っているから、仕事やいろいろが忙しくなってミーティングに出られなくなった(回数が減った)時に苦しくなって、調子を崩してしまうわけです。
ミーティングに行けば楽になる、何か得るものがある、そういう目的で通うのも最初は必要なことです。でも、そうやって「何かをもらおう」という気持ちでミーティングに通い続けていると、実はミーティングから得られるものがだんだん少なくなってくるようです。

やはりそこは「与えるからこそ与えられる」「与えるから報われる」という原理のとおり、他の人のために行くのです。ビギナーのうちはそんなことを考えなくてもいいのですが、何年か経ったら意識が変わらないと困ります。
与えると言っても、そう大げさに考える必要はないでしょう。自分はこういう経験をして考え方がこう変わったとか、ステップをこういう風に解釈してやっているとか、そういうことを話していれば、なにか伝わるものもあるでしょう。自分の考えですから、それは未熟だったり、間違っていたりするかもしれませんが、それでもかまいません。誰にどう思われたってかまわないのですから。

そうやって、伝えようとするとき、実は人の話もよく耳に入るようになってきます。自分が「よりよく伝えよう」とするとき、他者の経験にも関心が行くようになるからです。

それから、「AAそのもの」や「ミーティング」をハイヤーパワーにするのも、最初の何年かが限界ではないかと思います。AAも人の集まりに過ぎません。しかも、そこに集まる人は「アルコールに対して無力」な人たちです。無力というのはゼロだということです。自分の力で酒がやめらる力がゼロの人たちです。
ゼロをいくつ足しても、ゼロはゼロのままです。アル中をミーティングに100人集めようと、300人集めようと、ゼロはゼロのまま。やはりアルコールに対して無力なままです。

そして「どのような人間的力も、わたしたちのアルコホリズムを解決できない」とハッキリ書かれています。だから飲まないためには、人間的でない力、つまりハイヤー・パワー(神)が必要なのです。

「すべてのAAミーティングは、私たちが神と正しい関係を結ぶなら、神は私たちを健康な心に戻してくれるということの確認なのである」

健康な心に戻れば、もう酒を飲まなくてすみます。この病気の本質的な解決は、その人のハイヤー・パワーが与えてくれます。AAミーティングとは、正しい関係を築くための「手段」にすぎません。

世の中には「手段」が「目的」になっていしまっている例がいろいろあります。AAミーティングは回復のための「手段」なのですが、なぜかミーティングに通うことが「目的」になってしまっている人がいます。そして目的が達成できないから苦しいといって嘆いているように聞こえてしまうのです。

はてさて、我が家の郵便物の受け口は、ドアに開いた細い隙間でしかありません。なので分厚い郵便物は受け取れません。仕方ないので、大き目のが届く予定の日には、ドアの外にカゴを置いておきます。クロネコやら飛脚の場合には、在宅して受け取れなければ取りにいくのも当然かと思いますが、定形外の郵便を深夜の郵便局まで取りに行くのはさすがに面倒です。
こちらの都合で申し訳ないのですが、何か送ったら一言メールをいただけると大変助かりますので、少しだけご配慮くださいませ。


2008年07月13日(日) 土曜の仕事

最初はパソコンから信号がでていないというトラブルでした。
先方が(勝手に)digital I/O cardを買って入れ替えてみたところ、今度は別の信号がでなくなった・・・それだけで十分奇妙な話で、ソフトじゃなくてハードの問題だと決まったようなものです。
それでも行かないわけにいきません。

朝9時にホテルのロビーでpick upしてもらって、30分ほどで工場に到着して作業開始。精密部品を作っている工場に土足で入れるのはいかがなものか。実際、部品の交換のために床に膝をついて作業をすると、ズボンの膝小僧が埃(泥)だらけになる始末でした。

午前中いっぱいかかって出力の問題を解決すると、今度は入力信号が入ってきていないことが判明。いや、信号は入ってきているのだけれど、割り込みのトリガがかからない。それもまったくトリガしないのではなく、2回トリガがかかって、2回かからないの繰り返し(業界用語ばっかりでごめんなさい)。

原因がさっぱりわかりません。割り込みがかからないのなら、ポーリングすればいいわけです。それはどんなタコ(初心者)でも分かることですが、問題がハードにあるのに、ソフトを直してどうするのだ。最後までスジを通さなくては。

パソコンの電源ユニットのスイッチを入れたとたんに、ショートサーキットして漏電ブレーカーが落ちる現象が3回ありました。でも、パソコンを入れ替えてみても、トリガの問題は解決しません。どうもこれは「こちら側」の問題ではなさそうです。

おつきあいで休日出勤してお昼にビールを飲んだ連中は、午後頭が痛くなって帰ったようですが、かわりに社長さんが難しい判断をするために登場しました。問題が解決しないのなら、スケジュールを延長したらどうか、という圧力を受けて、しかたなく午後4時半ソフト修正に入りました。午後8時に「いくつかの問題を解決したが、未解決の問題が一つ残り、それは解決もしてないし、原因すら分からないが、ソフトの修正でとりあえず稼働するようにはなった」という報告を了承してもらって作業終了。それから食事に連れて行かれました。

通訳の女性に「何歳ですか?」と聞かれたので、正直に答えたら「え〜」と驚かれました。じゃあ何歳に見えますか? と尋ねてみたら「絶対40にはいってない。38ぐらいだとずっと思ってました」だそうです。まあ、若く見えるのにこしたことはありません。
ホテルまで送り届けられたのは10時半でした。

それから夜の街に散歩しに出たのですが、もう閉まっている店ばかりでした。一週間で落ちるヘアマニキュアというのを安売りしていたので一つ購入しました。ブラウンとかアッシュが欲しかったのですが、ピンクしかありませんでした。
「黒髪は発色しないことがある」と書いてあったのですが、そのとおり全く色が付きませんでした。その代わりと言っちゃあなんですが、素手で使ったら爪がみんなピンク色に染まってしまいました。素手でやっても大丈夫という説明を信用したのがいけませんでした。これじゃあ爪にマニキュアしたみたいです。
幸い石鹸で何度か洗ったらかなり落ちましたけど。

すっかり寝るのが遅くなりました。

うーん、交換したcardもまた壊れそうな気がする。


2008年07月08日(火) たったの90分でしかない

自宅パソコンの12cmファンが寿命になったので、ファンだけ買い換えました。シンルイリアン製1,380円なり。4年使った会社のパソコンも、ようやく買い換えてもらえることになりました。

さて昔、当時のスポンサーに言われたことがあります。

「AAミーティングなんて、一日24時間の中でたったの90分だからな」

何が言いたいかというと、ミーティングで何を聞き、何をしゃべっているかよりも、それ以外の大部分に何をしているかのほうが大事なんだよ、ということです。

僕はAAプログラムの本質は、AAミーティングでもなければ、AAのイベントでもなく、AAのサービス活動でもないと信じています。AAの本質は12のステップであり、それは「仲間と一緒にやる」部分は少なく、たいていは一人で孤独にやるものです。

埋め合わせを例に挙げるならば、過去に迷惑をかけた誰かに頭を下げに行くときに、AAメンバーの誰かに一緒について行ってもらおうとか、一緒に謝ってもらおうとか考える人は「甘えん坊」です。祈りも黙想も孤独な作業です。そして、一日を生きていく中で「わがまま、不正直、恨み、恐れ」をチェックしていく作業も、やはり一人です。

ではミーティングは何のためにあるのか? それはきっと、飲まないで生きていくための考え方、感じ方、ステップのやり方などを交換して学んでいくための場でしょう。いわばAAプログラムのドアであり、窓です。ドアや窓は建物の重要な構成部品ではありますが、窓が建物の本質ではないのと同様です。

「12ステップは3年で一回り」と昔は言いました。3年もかかったのでは、3年間苦しみ続けることになるので、長すぎて賛成できません。でも、この言葉にも汲むべきものがあると思います。

3年も5年もたっても、まだ「自分のために」ミーティングに通っているから、いざミーティングに通えない事情ができると、とたんにソーバーが苦しくなるのだと思います。24時間の中でミーティングの90分以外にどうAAプログラムをやっているかが大切でしょうし、「3年で一回り」でもいいからステップ2〜11をとばさずにやるのがプログラムだと思います。そうすれば、ミーティングへ通う目的が「新しい人にプログラムを渡すため」になり、回数が減ってもそう極端に脆くなることもないはずです。

そうは言っても、ステップをやらずにミーティングに通い続けているほうが「楽」だから、みんなそっちを選ぶわけです。僕もその一人です。

昨日参加したバースディミーティングで、この話もしようと思っていたのですが、するのを忘れたのでここに書いておきました。


2008年07月06日(日) 週末の過ごし方

あああ、amazon に使うはずの金を uniqlo online に使ってしまいました。

半日スポンシーのステップ5を聞いてました。
感想「麦茶がおいしかった」
我が家でも麦茶を作ろうと思いました。

どうしたらその時「相手から傷つけられる立場に置かれずに済んだのか」ということばかり考えると、欠点が見えなくなります。だって、避けようのないこともありますから。だから、傷つけられることは避けられなかったとしても、自分の「この欠点」がなければ「それを恨みに発展させずにすんだ」かもしれない、というチェックをするわけですよ。

さて、話は変わって、とあるお母さんから
「息子がもう借金できないようにするには、どうしたらいいでしょうか」
という相談を受けました。

それですね、お母さん。息子さんが返せない借金を、かわりにお母さんが返すのをやめれば良いんですよ。金を貸す業者は、本人が返してくれても、お母さんが返してくれても、別にどっちだってかまわないのです。
今まで息子さんが借りて返せなかった借金を、かわりに全部お母さんが返してきたからこそ、まだ息子さんが借りられるのです。これが一度でも返せなかったとなれば、話は全然違ってきますから。返せない人は、とたんに借りられなくなります。
何とか息子さんに傷を付けないようにしながら、回復のチャンスを掴んで欲しいという気持ちは十分分かるんですが、「息子の借金で困っている」と言いながら、また借りられるようにしてあげてるのはお母さんなんですよ。

と、人に言うのは簡単なんですが、我が身のこととなると難しいですな。自分の心配が、相手の回復の役に立つわけじゃない・・てことは分かっているのですが。

もっと自分のために時間を使わなくちゃいけないよなー、と思いながら、どたばた週末は過ぎていきました。


2008年07月04日(金) 選曲

アポロ(ポルノグラフィティ)/空と君とのあいだには(中島みゆき)/Groovy!(広瀬香美)/Jupiter(平原綾香)/そばにいるね(青山テルマ)/家に帰ろう〜My sweet home(竹内まりや)/アゲハ蝶(ポルノグラフィティ→リタイヤ・・マイク入ってなかった?)/年下の男の子(キャンディーズ・・これもマイク入ってない)/恋のダウンロード(仲間由紀恵 with ダウンローズ)/DEAR...again(広瀬香美)

お疲れ様でした。

AAの共同創始者であるビル・Wとドクター・ボブ、この二人の書いた文章は、ほかのAAメンバーの書いた文章とは違う「特別なもの」として扱われています。例えば英語以外の言語に翻訳するときには、ほかより慎重にチェックが行われる・・という具合です。

ビルの著作はたくさんありますが、主だった本はビッグブック、12&12、『AA成年に達する』、『ビルはこう思う』でしょうか。ビッグブックは当時の40人のAAメンバーの考えが反映されているものですが、書いたのはビルであり、ビルが(彼の死後は遺族が)印税を受け取っています。

ビッグブックが1939年、12&12が1953年、成年に達するが1957年、ビルはこう思うは1967年。その4年後にビルが没して、彼の著作は増えなくなりました。そして、ドクター・ボブが書いた本というのを僕は知りません。僕はこの4冊は特別重要な4冊だと考えています。

この二人が「AAメンバーではなかった」と言われるほどに特別視されていたのには、僕は二つ理由があると思います。まず、最初の20年間のAAの急成長は、この二人のリーダーシップなしにはあり得なかったことでしょう。それほどまでに二人の能力は傑出しており、それがあったからこそ(似たようなほかの団体と違って)AAが分解も分裂もせずに成長できたのでしょう。
もう一つは、この二人を特別視することによって、ほかのメンバー全員が「特別視されない=無名でいられる」という効果があったということです。ほかのメンバーは、この二人のメッセージをコピーする役割だったという位置づけです(だから特別でない)。

日本でも、M神父とP神父という二人を特別視することで、他のメンバーの無名性を保つ効果が得られていたのではないでしょうか。こちらの二人も能力の高い人たちであったのは疑いないところですが、日本のAAがこの二人の特別視を続けることは良くないことだと思います。だって、二人とも(アメリカから日本に)メッセージを運ぶという役割を果たした「特別でない」メンバーだったのですから。

ビッグブックの翻訳はもう直さないことになっていますが、誤訳の訂正は可能です。この際ですから、徹底的に誤訳を直した改訂版を出すべきだと思います。そして新しい版が出るときには、後半の個人の物語も時代に合わせて入れ替えられて当然だと思います。
入れ替えるとなれば、古い物語のなかには外されるものもあるわけです。そして僕は「ピーター神父の物語」を外すこともアリだと思います。個人的にはとても気に入っているストーリーですし、無理に外せと言うわけじゃありませんが、でも外してもかまわないと思います。

もちろん、AAの外で二人がどんな評価をされるかは別の話です。AAの外部の団体が、その施設の名前に二人の名前を冠して功績をたたえることについて、僕は口を挟むつもりもありません。苦労されたのだから、それぐらい顕彰されてもいいかと思いますけどね。

でもAAでは別ですよ。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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