心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2010年05月21日(金) 持っているもの

先日ホームグループでバースデイ・ミーティングをやらせてもらいました。
そこで「ひいらぎさんて、好きなようにに生きているっていうか、好きなことばっかりやっているという感じがします」と言われました。

好きなように生きているのは確かですが、好きなことばかりやっているわけではありません。生きていれば、嫌なこと、やりたくないことだってしなくちゃなりません。だいたい、今僕がやっているいろんなことは、僕が手を伸ばして選んだことばかりじゃなく、いろんな事情があって僕に回ってきてやらざるを得なくなったことも少なくありません。

だからといって、「本当はやりたくなかったのに、貧乏くじを引かされた」とぶつぶつ文句を言っていたって、人生はちっとも楽しくなりません。

別に僕が上手にできなくたって、ちっとも構わないと思ってます。神さまじゃないんだから、全部の問題を解決できないのは当然だし、ミスや失敗があって当たり前です。それに、状況に逆らわずに流されることが大事な局面だって当然あるでしょ。

例えばこの雑記だって、間違ったことを書くこともあります。で、どうして間違えちゃいけないのか。神さまじゃないんだから、間違えることだってあります。これを読みに来る人だって、まさか「神の言葉」を期待している訳じゃないでしょう。ミスや失敗は僕の「人間らしさ」の証明だし、それで一番恥をかくのは僕ですからね。

楽しいこと、面白いことばかりやろうとすると、いつの間にかそれがつまらなく感じられてしまうものです。それよりも、たまたま自分のところへ回ってきたことを、なるべく楽しもうという姿勢が必要なんじゃないのかな。

大事なことは、自分を哀れな状況の犠牲者だと思わないこと。それと、何でも自分の思い通りにしようと思わないこと。それに、しっかりした考え方の人で自分の周りを固めること。

僕だって十何年か前には、AAミーティングで酒臭い息を吐きながら、「生きる意味が分からない。何のために生きているのか分からない」と泣き言を言ってたわけですよ。

「私たちは陰気な人間の集まりではない。新しい仲間が、私たちの生き方に何の喜びも楽しみも見つけられなければ、彼らは私たちのように生きることを望むはずがない。人生を大いに楽しむことを、私たちは全面的に強調したい」(p.192)

持っていないものは手渡せないので、金持ちになる方法とか、有名になる方法とかは教えてあげられません。僕が持っているのは人生を楽しむ方法(つまりステップ)で、それがうらやましいと思ってもらえたのなら、僕もうれしい。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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