心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

ホーム > 日々雑記 「たったひとつの冴えないやりかた」

たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
もくじ過去へ未来へ


2009年09月11日(金) ハッピー?

福岡市で職員が飲酒運転で事故を起こし、子ども3人が死んだのは3年前でした。
それから飲酒者への早期介入プログラム(福岡市方式)が始まりました。その基本は飲酒量を減らすHAPPYという手法です。

HAPPYは Hizen Alcoholism Prevention Program by Yuzuriha(肥前式アルコール依存予防プログラム)の略。Yuzurihaというのは、このプログラムを作った肥前精神医療センターの杠(ゆずりは)という先生の名前の模様。

まずカウンセリングとフォローアップがあり、そして「週に二日の休肝日」と「飲んだ日は飲酒量を記録」が続き、参加者がそれを相互に報告し合うしくみです。

酒を飲んだ量を記録していくだけで効果があるのか? これはあるらしいのです。

アメリカでは節酒を目指すグループ(MM)が活動しています。彼らは日々の飲酒量を記録し、お互いに報告し合います。ネットでも活動していて、日々の飲酒量を世界中に公開しており、以前それを見た時には節酒に苦労している様子がうかがわれました。
それで節酒は実現できたのか? 彼らの多くは節酒を諦めて飲んだくれに戻るか、あるいはAAなどの断酒のグループに移ったそうです。自分の飲酒量を客観的に見つめた結果、節酒ができない現実を知ったわけです。
MMは創始者が飲酒運転で二人を死なせた事故以来下火になったものの、現在でも続いているようです。

HAPPYの場合も、参加者相互で飲酒量を報告するから意味があるのであって、これが上司やらケースワーカーに報告してチェックを受けるという形式だとおそらく役に立たないでしょう。

アメリカでは禁酒法以前にも節酒のグループがありましたが、十数年で消えています。アル中さんが「紳士のように飲む」夢を追いかけるのは、今も昔も変わらないようです。


もくじ過去へ未来へ

by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


My追加