心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2009年08月22日(土) 調子悪くて普通

53.0Kg, 8.4%

自分も含めてうつの人にありがちなのが、「自分は調子の良い状態を維持しなくちゃ」という強迫観念じみた思い込みです。

調子の良いときってのは、例えば朝から気分がスッキリで、仕事がバリバリこなせて、忙しい中で趣味も楽しめて、人間関係もトラブルを防いで良好で、メシもうまく、いろいろ悩みはあっても未来に向かって解決していけそうな気がする・・って感じでしょうか。

その理想を自分の毎日に課してしまいます。理想の状態になってないと、自分はまだ調子が悪いとか、回復してないとか思ってしまう。

でも、アルコールの問題やうつがない人だって、気分が乗らなくて仕事の効率が悪い日があるものです。せっかくの趣味が面白く感じられなかったり、なんか人間関係がうまくいかない時だってあるでしょう。悩みも取れなくて。

なのに、それ以上を求めると苦しくなります。

不眠の悩みにしても、病気じゃない人だって眠れない夜はあるものです。ところが、自分は毎晩ぐっすり良質な睡眠が取れなければならない、という強迫観念があると、ちょっと眠れなかったぐらいで悩んでしまいます。

それは自分に高すぎる理想を押しつけるからでしょう。そして人にも社会にも高い基準を期待する。理想の基準を平凡なレベルまで下ろすしかありません。

苦しみや悩みがあると飲んでしまうから、という理屈で問題から逃げることに懸命になると、逃げ切れなくなったときに酒に逃げ込むしかなくなります。それではまさに「酒をやめているだけ」。

「本当はもっと楽な人生のハズなのに」という言葉で自分に高すぎる理想を押しつけないよう、いつも自分を戒めているのです。苦しみや悩みと共存して生きることを理想に置かなくてはね。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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