心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2009年03月18日(水) なぜ逃げない

朝/コーヒー・トースト・チーズ・ヨーグルト
昼/焼き鳥弁当ミニ・ポテトサラダ(西友268+94)・野菜サラダ(コンビニ180)
夕/具なしインスタントラーメン
夜/ヨーグルト
53.1Kg, 11.5%

水色の掲示板で、アル中の奥さんがなぜ逃げなかったのか、という話が出ていました。

僕は去年離婚する前に、離婚経験者何人かに話をうかがいました。
皆さんに共通していたのは「離婚は結婚よりもエネルギーが要る」という言葉でした。そして実際その通りでした。離婚時の夫婦間の話し合いは消耗戦になりがちです。引っ越しもしなければなりません。家族構成も変わりますし、仕事が変わる場合もあるでしょう。疲れることばかりです。
そして心も傷つきます。離婚後僕にはカウンセリングが必要でした。

AAは本人だけの集まりですが、断酒会は夫婦での参加が基本です。
断酒会の人からこんな話を聞きました。
新人さんの奥様が、髪はぼさぼさ、服は薄汚れた様子でやって来られる。顔はこわばり、声は金切り声で酒をやめないダンナさんを怒鳴りつけてばかり。これではダンナさんも可哀想に「飲まなけりゃやってられない」だろうと、周囲に思わせてしまう奥さんです。一時期、母源病と言う言葉がありましたが、これなんか妻源病ではないかと。
でも、ダンナさんが酒をやめて2年、3年と経つと、奥様が穏やか、身ぎれいになって、「ああこれが奥さんの本来の姿で、ダンナの酒が奥さんをあのように狂わせていたのだ」とわかるのだそうです。

なぜアル中の奥さんが逃げなかったのか。それは、ダンナの酒で疲れ果てて、逃げる気力もエネルギーも失っていた、ということではないかと思います。飲んでいるダンナと暮らすのは大変ですが、それでも離婚よりはエネルギーが要らない。
・・・なので、酒をやめてしばらくしたら離婚されちゃった、という話もあるわけです。つまり、ダンナの断酒によって奥さんが離婚するエネルギーを取り戻したわけですな。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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