心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2009年03月06日(金) 困ってない人たち

朝/コーヒー・ヨーグルト・チーズ
昼/青椒肉絲弁当・サラダ(コンビニ)
夕/お汁粉ドリンク・お好み和膳・ドリンクバー(ガスト)
夜/牛丼並(吉野家)
53.6Kg, 10.9%

朝/コーヒー・ヨーグルト・チーズ
昼/オーブン焼きチーズナポリタン・コーヒー
夕/冷凍うなぎおにぎり×2
53.5Kg, 11.5%

2004年か2005年頃にブログが流行しだし、ネット上に日常を綴るアル中さんの数も飛躍的に増えました。

それまでも、治療中のアル中さんたちのコミュニティは日本にも存在していました。それは例えば医療機関を中心にした入院中・退院後の患者さんの集まりであったり、断酒会やAAなどの自助グループというコミュニティです。

しかし治療中断中のアル中さんたちがコミュニティを作ることは(ネット時代以前には)なく、例えあっても外部に情報を発信しませんでした。
当然、医者も自助グループの人間も、自分たちの前に現れない人たちの生活をうかがい知ることは出来ません。せいぜい再飲酒による治療再開後に、それまでの話を過去のものとして聞くことができる程度でした。

しかし、ネットやブログ文化の発展によって、治療をやめてしまった人たちが「次の再飲酒まで」どういう生活をしているか、リアルタイムに知ることが出来るようになりました。
その中には、酒を飲み続けている人もいれば、飲んだりやめたりの人もいます。やめ続けている人の中にも、生活が充実している人もいれば、貧して鈍している人もいます。
実に面白い、興味深い世の中になったものです。

治療をしなくても「酒が止まっているから大丈夫だ」と思っている人に、余計なお節介をする気にはなれません。医者や自助に通うのは面倒なことです。面倒を避けている人に、面倒を押しつけることをしても、迷惑がられるだけでしょう。
その気が変わるとすれば再飲酒という痛い目にあった時でしょうし、痛い目にあわずに一生を終えるならそれこそ余計なお世話です。

「断酒の三本柱」を押しつけるのは医者という権威に任せておいて、自助グループの人間としては「再飲酒で弱ったところを狙う」というハゲタカ戦略で十分だと思います。

困ってない人は自分を変えようとは思わない。周りは困っているかもしれませんが、本人に困っている自覚がない。まるで飲んでいるアル中さんへの介入技法の話みたいですが、「飲んでないから自分はマトモだ」と思っている人に対しても、同じ理屈なんですよ。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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