心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2009年02月05日(木) 俺のことは信用しなくて良いけど

夕/ぶり大根・野沢菜漬け・茹でたブロッコリー・ごはん一膳(実家)
夜/チョコ少々・チキンラーメンミニ
54.1Kg, 11.4%
朝/コーヒー・トースト・ヨーグルト・チーズ・サラダ
昼/細巻き弁当(ジャスコ199)

病院メッセージに行ったあと、実家で夕食をごちそうになりました。
母は嫁への文句を聞かせたかったらしいのですが、鬱陶しいのでシャットアウト。
叔父が転んで大腿骨を骨折し、すでに入院2ヶ月。要介護認定3級。

酒をやめて2年経ったころか、あるいは3年か、5年ころの話。
僕は土曜日の午前中は朝寝をするのが幸せです。そこへ、実家にいる母親が用があって電話をしてきました。僕が寝ぼけた声で電話に出ると、母は
「お前、また飲んでいるんじゃないか?」
と心配するのです。

失敬な。もう何年も飲んでいないのだから、少しは信用したらどうなのか、と腹を立てたのですが、20年以上のソーバーを持つ仲間に言われました。
「女房と親は一生信用してくれない。心の奥底ではずっと心配している」

昨年の離婚協議のときも、妻にこう言われました。
「あなた、一人になって飲まないでやっていけるの?」

父親の酒を飲んだ姿を知らない娘たちでさえ、誰の教育のせいか、こう言いました。
「パパ大丈夫? 飲んだらお金なくなっちゃうよ」

自分ではもう大丈夫と思っていても、「いつ飲み出すかわからない気違い」が実態であり、自分で自分のことはよく見えなくても、周囲からはよく見えるわけです。
飲酒欲求も消えたし、もう大丈夫、と思っちゃうと危ない危ない。

この気違いは完全な正気には一生戻れないわけですが、こつこつミーティングに通って、へなちょこながらもステップをやり、ちびちびと信仰を深めて、「かりそめの正気」を維持する努力をしているわけです。

気違い本人を信用しろと言っても、とうてい無理な話でしょうが、正気を維持する努力やその仕組みは信用して欲しい、と本人としては思うのです。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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