心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2009年01月05日(月) 介入と回復

昼/豚みそ焼肉重(コンビニ)
夕/とんかつ定食
54.3Kg, 11.4%
朝/コーヒー・トースト・チーズ・ヨーグルト

ああ、とんかつ定食なんぞ食べたばっかりに。
CoCo壱番屋でカレーを食べて帰ろうか、遠回りでも吉野家で安くあげようか。それとも自宅で食事を作ろうか。迷ったあげくに近所のお店を開拓することし、カウンターに座ってメニューを見たら、定食の平均価格帯が1,200円でした。頭がくらくら。でも、おいしかったし、タンパク質も取れてうつ予防になったので、良しとしましょう。太ったけど。

昨年、ある病院で(精神科以外の)医療従事者向けに、アルコール依存症の介入技法の講座がありました。一般にも開放されていたので、仕事で遅くなったのですが、後ろの席に忍び込ませてもらいました。全国的にも有名な先生が、パワーポイントのスライドを使って説明されているのを聞きながら思いました。

「成功率が高すぎるぞ」

安定した断酒に到達されるアル中さんは、経験的に言って1割未満です。長いスパンで見ればもっと多いのでしょうが、安定断酒に達するまで滑ったり転んだりを繰り返すので、短期的なデータは情けない数字になります。
ところが、先生の示される数字はそれとは比較にならないほど良いのです。

それから資料をめくっていて気が付いたのですが、成功の基準が違うのです。「介入」を行って、本人が専門医やグループに行き、断酒の試みが始まった段階で、介入の効果が上ったとするようです。

実際には試みが始まっても、すぐに成果が出るわけではないし、「酒をやめることは、ほんの始まりにすぎない」(p.29)のですから、介入と回復を混ぜて考えてはいけないのでしょう。

さて、AAでの「12番目のステップ活動」は、なんのために行うのか?
つきつめれば、それは世のため人のためではなく、自分が飲まないでいることを確実にするためです。利己的で自己中心な動機でやるのです。そして、目的とするのは、単なる禁酒(dry up)ではなく、回復です。自分にも、相手にも。

もちろん、回復は酒を切らないと始まりません。そのためにも、介入は実際的に必要なことです。ただ、介入と回復をごちゃ混ぜに扱うと、話がおかしくなるので区分けは必要です。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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