心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2008年12月09日(火) うつに関する散漫な話

夕/牛丼並・みそ汁(吉野屋)
夜/ミニカップうどん生タイプ
朝/コーヒー・トースト・チーズ・レタス

DSM-IVの診断基準の普及で、うつ病と診断される人が増えてきました。
診断基準では原因は問わず、症状さえあれば「うつ」と診断されます。その結果、以前は別の病気(あるいは病気ではない)とされていたものも「うつ」の範疇に入ってくることになりました。

詳述するのは面倒なので、参考リンク。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/renai/20081003-OYT8T00169.htm

精神科が出していた薬をやめたら調子が良くなった(うつ病が治った)という話がありますが、これは元来のうつ病ではなく、気分の変調に過ぎなかったのかもしれません。うつじゃないのにうつの薬を飲めば調子が悪くなっても不思議じゃありませんから。
また、「うつだ」と言いながらも、旅行に行くと気分が良くなったり、セックスがしたい、おいしいものが食べたいと思うのは「うつ」とは違うのでしょう。うつ状態なら、性欲も食欲も減退し、眠れなくなるものです(過食過眠もなくはないけど)。

いままで「うつ」の治療を受けずに苦しんでいた多くの人が救われる一方で、性格や考え方の偏りに対しても無用な薬が処方されてしまい、処方薬依存や副作用などの健康被害が出ていることもあるでしょう。

ただ「無用な薬が処方されている」という言葉を強調しすぎるのも問題です。

うつ病の人たちには病識がありません(自分を病気だと思っていません)。本来自分は薬を飲まなくて済むはずだとか、治療だって不要なはずだと思っていますから、勝手に薬をやめたり、減らしたり、治療を中断してしまったりして、半年か1年ぐらいで症状がぶり返すのを繰り返したあげくに難治化してしまうと悲惨です(僕のことですけど)。

元来のうつ病が根治して治療が不要になったという実例にお会いしたことがありません。(人づてに聞いたことはありますけど)。「私は治った」と言っている人も、薬を飲まなくなってたかだか数年でしかなかったりして、せめて10年の期間は欲しいところです。また、根治したという話を聞いても、よくよく「うつ時代」の話を聞いてみると、それはうつとは違ったんじゃないかな、と思う例ばかりです(たとえば依存症の残遺症状とか)。

「心の風邪」程度だったらともかく、こじらせてしまうと、なかなか根治は難しいのかな、と思うこのごろです。

長期間うつの症状をぶり返さずに無事に暮らしている人の話はうかがったことがあります。診察や服薬こそしていないものの、サプリメントや食べ物に気を遣い、ハーブやアロマでリラックスすることを習慣づけ、そこそこ体を動かし、考え方の偏りを早めに修正することを心がける・・などなど、「なにかというとうつに落ち込みたがる脳」を健康な状態に引き戻し続けるには、それなりのケアは欠かせない様子です。

お腹を壊しやすいとか、血圧が上がりやすいなどと同じように、うつになりやすいのも体質であります。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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